★'09-'10シーズンの指針を示した? ロスワールド大会★
'09世界選手権も終わってしまいました…
今回は多くの方々が驚きをもって受け止めた大会だったのでしょう。
私も、少なからず驚きました。。。
日本代表選手は男女シングルとも3枠を確保し、アイスダンスも1枠を獲得し
表彰台及び入賞者の数には、やや残念な結果もありましたが
男女シングルの最大枠数を獲得した事は、出場選手達の役目を果たし、その功績を讃えなければなりません。
出場選手は枠取りのプレッシャーが大きいのです。
自分のため、代表を争う仲間(ライバル)のため、ジャパンを受け継ぐ者達の為に頑張ります。
特別な想いを持って臨むバンクーバー五輪に向けて、新たな挑戦が始まりますね。
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今回、感想をと思っていたのですが競技自体は、何かと忙しくじっくり観戦する事が出来ませんでした、主要選手達をかいつまんで見る程度だった…
みなさんが驚きをもったであろう競技の採点についてですが…
私自身の感想は、年度を締める集大成として、そして次年度への指針(ガイドライン)を示した採点だったのだと感じています。
おそらく、世界中のジャッジ経験者も含め、選手・コーチなど、全ての関係者が変わったのだと感じた事でしょう。
長年、競技を観続けた方々には、なんとなくその意味が解って下さるかと思いますが
世界選手権やオリンピックで示された採点傾向が選手達の戦略に関わってくるという例を思い出すかもしれません。
4回転時代が来たのは、その顕著な事例ではなかったのか?
昨年の世界選手権から続く、完成度の高さを高評価する採点…私は、今回それを採点システムのメッセージと受け止めました。
採点競技で点数を競う訳ですが、自己ベスト(PB)シーズンベスト(SB)は
あくまで、参考点数であり、選手・コーチは目標にしたり、目安に使いますが過去の競技会や過去の選手の成績と比べても特別意味が無い性質のものです。
その時のルールと同じでもないし、ジャッジ団も違いますから。
それに、絶対的タイムなど、不変のものと比べるものでもないですから。
マスメディアなどは、数字があるから使うだけです。(盛り上がるからね)
各国のナショナル大会や、今回の世界選手権は、その年を象徴するような採点結果が出やすい。
インフレ点など、言う人もいるでしょうが、直前の大会と比べたり、選手自身の過去の点数と比べてと言うのは、少し違うと思います。
全体的に高くなる傾向が強いというのは、もちろん世界最高水準の選手が集まる大会ですし
その中で優劣をハッキリ付けていくのですから、優れたものには高い点が出る事は不思議ではありません。
PCSについてのエントリーでも書いていますが、今回は5コンポーネンツにも。同じような点数が並ぶ事も減り
各要素ごとに開きがあり、ジャッジ間にもバラつきが見られ、高い質のもの、低いものの優劣の差がつくような印象を受けました。
そして、世界最高レベルの選手に、ようやく9点台もチラホラ出てきたと言う事は、よりその世界水準上位選手の正当な評価を出そうとしているように感じます。
この事は、喜ばしい事実であり、最高水準のレベルを持つ者は、より高い点を来年度からは獲得出来る可能性を示唆したのだと思います。
★Figure Skating Guideline★ ★総構成点(PCS)考察…★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-50.html
【4/5追記】
下記Blog主 悪児様のリンク許可を頂きましたので、紹介させて頂きます。
13マクロ館+日光&自然 大好き!!
フリーPCSのSSの滑走順得点推移グラフ
http://akuji.justblog.jp/blog/2009/04/pcsss-3e0c.html
画像クリックにより拡大します。
13マクロ館+日光&自然 大好き!!
ショートPCSのSSの滑走順得点推移グラフ
http://akuji.justblog.jp/blog/2009/04/pcsss-8350.html
画像クリックにより拡大します。
両画像共 スケーティングスキル(SS)の滑走順のグラフ推移です。
6名ごとのBOXで、ご覧になればより解りやすいかと思います。
この画像の分布図に、以下の文章にある、絶対評価・相対評価への考え方のヒントがあるように思うのです。
コメント欄にいくつかのご意見がありますが…
その中から、いくつか気になった部分について見解を書いてみます。
誤解をしてもらいたくは無いですが、自己正当化のために追記している訳ではなく
今回の世界選手権だけでなく、採点が異常な状態であったとするのは無理があるのではないかという趣旨を私なりの解釈で述べたものです。
TESには明確な基準である基礎点+GOEと絶対的評価という側面がありますが
PCSには判断基準とされる部分に主観的な見解が存在しうる数値に明確に現われない評価部分が5コンポーネンツに存在します。
新システム(絶対評価) 旧システム(相対評価)
システムの説明の中に、新システムは絶対評価での採点であるという記述は見当たりません。(見つけられなかっただけかもしれませんが)
実際に競技を見続け、私の感じるところは、TES(絶対的評価)PCS(絶対評価的な見方をする部分はあるが、相対的評価の部分も存在している)
と、いうような見解です。
絶対評価なのだと決め付けてしまうと、多くの矛盾点が浮かび上がるのだから
絶対評価的・相対評価的と、的をつける事により、より採点システムの実態を表すのではないかという考えです。
1 スケート技術 Skating Skills
2 要素のつなぎ Transitions
3 演技力 Performance/Execution
4 振付け Choreography
5 曲の解釈 Interpretation
PCSの5コンポーネンツには数値化する事自体に無理が生じる性質があります。
旧システムには基準点(第一滑走者)を設け、相対的に順位を付けていってた経緯があります。
【個人的見解】
ですから、ジャッジの頭の中を推察すれば、ある一定の技術の目安としての5コンポーネンツを基準にして、この選手はSSは○点ぐらいだな…では、TRは○点、PEは○点、CHは○点、INは○点・・・
グループ内ではこの選手はさっきの選手より、少し上、少し下という判定を行っている可能性が非常に高い。
グループ内に跳びぬけた印象の選手が居れば、高くなり、前グループの平均辺りよりも低いと評価されれば、低く抑えられる。
私が演技審判になったとしても、ある程度の基準から、上下の判定で採点すると思います。
世界のトップレベルの平均値を5点~7点前後を基準にして、判定すると思います。
3 演技力 Performance/Execution
4 振付け Choreography
5 曲の解釈 Interpretation
上記の3項目に関しては、主観的な見方が入ってしまうと思いますね。
コレは、誰もが演技内容を感じ取って見る部分だと思うので、主観的な判断になると思うのですが。
個人的な見解終わり…
以下の図にもあるように、Basicから判断していくというようにみれば絶対評価とも言えますが
Basicの技術レベルをどれぐらいの滑走をBasicとするのかという観点で見れば相対評価的とも言えるのではないでしょうか。
競技会ごとの差が出るのは、Basicレベルが、相対的に高い、あるいは低いともいえますし
男女シングルの間や、ペア・アイスダンスなどには係数という概念が存在します。
係数という概念については、勉強不足ですので、明確にこうだとは文章表現できませんが
男女シングル間には要素の違い、演技時間の違いなどがありますから、勘案された係数をかけ、調整するのだと思います。
10 | exceptional | とても優れている |
9 | superior | 優れている |
8 | very good | とても良い |
7 | good | 良い |
6 | above average | 中の上 |
5 | average | 中くらい |
4 | fair,reasonable | まずまず |
3 | basic | 基本的 |
2 | weak | 弱い |
1 | poor | 劣っている |
<1 | very poor | とても劣っている |
TESが低い選手がPCSで救済されるのはおかしいと言うご意見ですが…
そもそも、TESでは決められた要素の技術点を採点し、PCSでは、別の部分を採点している訳ですから
ジャンプやスピンが標準選手より劣る内容だったとしても、TESの低さがPCSに全て反映する訳ではありませんよね。
そう言った意味でも、よく使われるPCS救済という言葉はナンセンスだと思います。
あくまで上記の表にある一定の尺度で判断しています。
細かいPCSの基準については、フィギュアスケート資料室のこちらのURLを参照して下さい。
フィギュアスケート資料室 - 構成点の基準(シングル・ペア共通/2003年度)
http://www.geocities.jp/judging_system/single/pc_03.html
>次年度への指針(ガイドライン)を示した採点だったのだと感じています。
上記の文章表現についてですが、指針(ガイドライン)と明確な意味としてではなく
そういった傾向(今回は高めの傾向が出た)だった事を、良いものは積極的な評価に繋げますよと言う意味合いを含んでいるのではないか?
と、言うようなニュアンスと受け止めてください。
4/5追記部分終わり…
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PCSの採点に疑問を持った方は、こんな感じで考えていませんか?
同じ大会に出場した選手間を比べて、印象度などで感想を述べ合うのなら構わないですが…
A選手・B選手は過去の大会で平均○点だったのに、今回だけ異常に高い・低い。
同じ要素内でジャッジ間に大きな開きがあるのは異常だ。
5コンポーネンツ間に大きな開きがあるのは異常だ。
過去の競技会で最も高いPCSを出した選手より、この演技が優れているとは思えない。
他にもいろいろあるとは思いますが上記のような根拠でおかしい!異常だ!というのは乱暴な気がします。
NETの中では、抗議活動?ってな事を扇動しそうな人まで現れているようですが
競技結果の受け止め方では無いのではないか? と、思うんですよね。
選手やコーチの受け止め方も様々ですが、マイナスに受け取る発言をしてしまうケースもありますが
プラスに受け止めて、自身の精進に繋げようとする選手・コーチも居る筈です。
ファンなどにも大きな影響を及ぼす、トップ選手・有名コーチなどは
その発言で大きな波紋を起こす事を考えてるのか? 狙って発言してるのか?
なんて事まで考えてしまいますね。
来年度からは、世界選手権の最高レベルと遜色ない滑りをする選手には高評価を与えるようにと、方向性を示唆しているのではないか?
旧採点時代…5.8~6.0が並ぶような滑りをした選手には9点近い点数が並ぶ事もあるのだという風に解釈しました。
日本人トップ選手達は世界でも上位に通用する力を持った選手達です。
今回、安藤美姫選手が、素晴らしい内容での銅メダル…
世界チャンピオンに輝き、前年は棄権…苦しいシーズンだったかもしれませんが、吹っ切れたような爽快なパフォーマンスを魅せてくれましたね。
浅田真央選手は残念ながら4位という結果になりましたが、十分な力を発揮できなかった事もありますから
この結果を受け入れ、次のシーズンで、しっかりやれる気持ちに切り替えて燃えているでしょう。
3Aだけではない、トータルの力が必要なのだと分析しているでしょうしLzの不安が他のジャンプにまで影響し最後まで響いたと感じましたね。
個人的には、ルッツ矯正を不安が残らないレベルまで、もう一度、小川(旧姓 小林)れい子女史と取り組む選択肢もあるのではないか?とも思います。
男子選手も小塚崇彦選手・織田信成選手が3枠獲得に大きな貢献をしました。
世選初出場の無良崇人選手も健闘し、大舞台を経験した事は今後の自信に繋がる事でしょう。
村主章枝選手も本人としては物足りない成績だったのかも知れませんが
ベテランらしいパフォーマンスを見せてくれたと思います。
織田信成選手のジャンプカウントミス?による、リカバー構成は勘違いからなのかも知れませんがもったいない事ですよね。
リカバリー構成のシミュレーションはやってるはずなんだけど…ザヤックより、単純なカウントミスなのでもったいなさ過ぎですよね。
小塚崇彦選手は今シーズン、もっとも成長を感じさせてくれた選手ですね。
確かなスケーティング技術と4回転へのチャレンジが、大きく花開く可能性を感じさせます。
村主章枝選手・中野友加里選手・高橋大輔選手・無良崇人選手など
日本を代表する選手達も5コンポーネンツの完成度を上げれば、高いレベルの評価を受ける事が出来る訳ですから
TES・PCS共に、レベルアップを目指す事になるでしょう。
PCSの内容が長くなりましたが、TESの中身にも、ルール改正への対応度や
実際、厳しいと声の上がる厳格化ルールに抵触した選手が減少傾向にあるのではないか?
という、印象も受けました。
プロトコル分析をした訳ではないので、断定的なことは書けませんが
"e" "!" "<" の出現率は減っていく傾向なのではないかと思っています。
GOEの減点・加点についても、良い評価を積極的に評価する傾向が見受けられたとも思います。
減点項目は、見た目に分かりやすい明らかな失敗部分が多くを占めますが
良い評価は質の部分を見る目が必要です。
世界選手権は選手レベルも世界最高レベルですが、審判団も世界最高レベルの判定する目を持った集団であろうと推察しています。(単に長いキャリアだけかも知れませんが)
誰でも、最高の舞台の審判になれる訳ではなく、各国のエースジャッジ級が揃っているはずです。
世界選手権に向け、自らの最高のものを演技にぶつけようとする姿勢で臨んだ選手達。
結果は、このようになりましたが、メダルを獲得した選手も叶わなかった選手も
ルールに向き合い、その対応に苦しんだりしながら、夢の舞台で最高の評価を受けようとしている。
この舞台を経験した者、観戦した選手は、次のシーズンで自らの課題を見つけ、強化していけば
今までより、高い評価を受ける事が出来ると感じたはず。
高難度ジャンプだけではない、トータルの力を示す。
日本人選手達も、技術だけではない、表現力とのトータルの評価が出るのだから
ジャンプが得意な若手だけでなく、ベテラン選手にも、勝てる可能性が出るのです。
男子選手は高橋大輔選手の順調な回復もあり、熾烈な国内代表争いが始まります。
バンクーバー五輪で、表彰台・入賞を狙える選手が3人も居るのです。
女子選手も、同じように表彰台・入賞を十分に狙う事が出来る選手が代表落ちするぐらい選手層が厚い。
世界選手権で示された、原点回帰的なフィギュアスケートの本質部分を高く評価していくシステムに順応出来る選手が
夢の舞台で活躍出来るのだと信じて、応援していきましょう。。。
@nifty:Sports@nifty:フィギュアスケート特集:
女子シングル終了、浅田真央4位
http://iceblue.cocolog-nifty.com/figure/2009/03/post-82ae.html
@nifty:Sports@nifty:フィギュアスケート特集:
女子シングル終了、安藤美姫3位 ―ほんとうの美姫、氷上の美姫―
http://iceblue.cocolog-nifty.com/figure/2009/03/post-dda7.html
青嶋ひろのさんの記事の紹介ですが、浅田選手の記事には、浅田選手だけでなく
全てのフィギュアスケート選手達を応援するファンの方々に向けたメッセージなのだと感じました。
過熱するほどのフィギュアスケート人気の中に、現状を憂う気持ちが現われていると感じます。
最後まで読んで頂きありがとうございました。。。
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★ジャンプに関する問題…解答編★
競技もあまり観る事も出来ず、モチベ激減中。。。
問題集を出した後も、すぐに解答編に取り掛かれないままでした。
今回の問題…
いろいろと考える事もあり、ISUや日本スケート連盟も公式な定義らしきものが無いものを問題にしたのは良くなかったのではないか?
なども、考えるようになり、中途半端な情報になってしまっては、かえって、みなさんにご迷惑をかける可能性もあるかもしれないと考えるようになりました。
なぜか? と言うと、踏み切りという概念はあっても、踏み切りの瞬間というのは選手自身の感覚や、指導者達が指導に生かす感覚だからです。
ですが、このまま放置してしまうのも、何かと問題になりそうなので一部の問題に関しては、私なりの見解という事で、解答編をまとめたいと思います。
まぁ、連盟所属ジャッジや現役テクニカルではない立場なので私見を述べる範囲であれば、ISUや連盟にご迷惑をかけることも無いでしょう。
もちろん、問題の中には正式な情報に基づいたものもあるので全てが私見ではない事を記しておきます。
問題1
トウ系ジャンプの踏み切りの瞬間はいつでしょうか?
1 エッジ(ブレード)が氷から離れた瞬間
2 トウジャンプのトウを氷に衝いた瞬間
3 トウを氷に衝く直前の踏み切り動作が始まった瞬間
この問題は私見の解答です。
1番ではないのは間違いないのですが…
ひょっとすると ジャンプの瞬間とした場合、2番・3番と専門家でも
意見が分かれる可能性があるのではないか?という疑問が出てきました。
時間にすれば、コンマ1秒以内の時間なので2番でも3番でも、どちらでもOKでしょうが
幅跳び的に言えば、2番で、その瞬間に一番力が加わるポイントなので一般的な感覚では2番でしょう。
ただ、質の高い高度なジャンプを跳ぶ選手の意識としては3番のような気がします。
これは、ディレイや完全に跳びあがってから回転を始めるような技術を持った選手の感覚に近いかもしれません。
厳密に言ってしまえば
トウジャンプでも、トウを衝いて跳び上がる意識の選手と伸び上がっていく過程でトウを衝くという意識を持った選手が居るからです。
この差はトウを衝くことをきっかけにする意識と、跳ぼうとする動作の中にトウを衝くことが付随してくるという意識の差です。
一般的な解答としては2番が自然な意識と思います。
問題2
エッジ系ジャンプの踏み切りの瞬間はいつでしょうか?
1 エッジ(ブレード)が氷から離れた瞬間
2 踏み込んだ瞬間
3 踏み込みが開放を始めた瞬間
この問題は私見の解答です。
公式な定義が見当たらないので、私見という事にさせていただきますね。
ただ、この問題は3番で問題ないでしょう。
アクセル・サルコウ・ループが該当しますが、どのジャンプも踏み込んでから跳び上がるまでに数メートル滑りながら踏み切ります。
ですので、2番ではないのですが、1番と3番で意見が分かれる可能性もあるのですが
1番の氷から離れた瞬間というのは、ジャンプ動作の踏み切りの瞬間という意識とは違うと思います。
既に踏み切っていると考えます。
みなさんも、その場で跳びあがろうと沈み込み、跳び上がる動作をしてみれば理解できると思います。
ですので、一般的な解答としては3番でしょう。
問題3
プレローテーション(稚拙な踏み切り)と判定される範囲は?
1 事前に回転が始まってはいけない
2 明らかな前向き踏み切り(アクセルは除く)
3 横向き程度までは問題ない
解答 3
アクセルを除く、5種類のジャンプは後ろ向きで踏み切りますが
プレローテーションが起こりやすいのは、トウループです。
おまたぎジャンプのように、前向きで踏み切るジャンプを稚拙な踏み切りとされます。
問題4
踏み切りに関してビデオリプレイはどれ?
1 目視のみの判定(ビデオ確認なし)
2 スロー再生での判定
3 ノーマルスピード再生での判定
解答 3
踏み切りに関しては、レビューはノーマルスピードのみの判定になります。
コレは、瞬間(スローを含む)を切り取って判定する性質のものではない
フィギュアスケートのジャンプは滑りながら跳ぶという性質があるからです。
問題5
着氷に関してビデオリプレイはどれ?
1 目視のみの判定(ビデオ確認なし)
2 ノーマルスピード再生だけの判定
3 ノーマル・スロー・スーパースロー再生での判定
解答 3
着氷に関しては、微妙な着氷エッジと判断されれば、3番のレビューを見て判定します。
問題6
エッジエラー"e"判定とされるのは?
1 間違ったエッジが長い
2 正しいエッジがまったく無い
3 1・2どちらかが該当する場合
解答 3
問題6・7共にグラデーション的な範囲がある判定ですが、TOでは事前に意識合わせを行い
一貫性のある判定をしています。
競技会が違えば、TOも変わっていますので、競技会によっては判定が変わる選手が出てしまう場合もあります。
問題7
エッジエラー"!"判定とされるのは?
1 間違ったエッジが短い
2 それほど明らかでない場合
3 1・2どちらかが該当する場合
解答 3
問題8
1/4回転基準の元になるのは?(単独ジャンプの場合)
1 助走してきた方向の延長線上
2 氷から離れた瞬間から着氷までの瞬間の延長線上
3 助走・踏み切り・着氷を結ぶ延長線上
解答 3
単独ジャンプの場合としていますので3番を正答とします。
問題9
ジャンプの着氷で理想的なエッジの角度は?
1 1/4前後 (-) ←程度
2 1/8~1/9前後 (/~/) ←程度
3 完全に回転不足の無い0度前後 (|) ←程度
解答 2
1番は回転不足判定を受けるか受けないかのボーダーラインです。
バックアウトで滑って降りてくるのが着氷ですので、これよりも回転が足りなければ
フォア(前向き)での着氷になります。
フォアで降りてごまかしたものですから、厳格化の中に取り入れられたのです。
2番が伸びのある着氷を迎える事がし易い着氷エッジの角度です。
もしも、エッジが氷から離れた瞬間~着氷した瞬間の回転をカウントしたら
全てのジャンプは回転不足になっちゃいますね。
3番は、ステップアウトしてしまう確率が非常に高くなります。
この辺りで着氷したエッジはバックインになっていますので、強引にバックアウトに引き戻せないとステップアウトになるのです。
これ以上の回転をした状態で着氷を迎える選手はほとんどいません。
長年積み重ねた感覚がありますので、これ以上の角度で回りすぎてしまうケースはほぼ、皆無でしょう。
回りすぎの失敗とされるのは、この0度前後の着氷を指します。
問題10
ジャンプにまつわるルールをどう思いますか?(複数回答可)
1 選手(特定選手)が可哀相だから見直すべき
2 選手間の判定に不公平が存在するから見直すべき
3 見た目の印象とかけ離れているから見直すべき
4 ルールの不備や欠陥だから見直すべき
5 旧採点方式の方が優れているから戻すべき
6 技術の向上を阻害しているから見直すべき
7 ジャッジングに関して、陰謀が存在するから見直すべき
8 見直されるべき部分があると思うが将来のルール改正の可能性を待つのみ
9 全員同じルールの中なので、現状はそれに対応するべき
10 旧採点時代より、より公平公正になっているので、進化を待つのみ
この問題に関しては、Blogを訪れて下さる方々へのアンケート的意味合いを持って作ってみました。
個人的な見解としては 8・9・10 と思っております。
ルールというものは、その時代ごとに少しずつ変化していってます。
そして、より良いものへと進化させる為の性質のものです。
厳しいと、批判される部分もありますが、闇雲に厳しくした訳ではなく
将来のフィギュアスケート像を良くしていこうとしている過程と考えてます。
2~6番の印象をお持ちの方々は、様々なエントリーの中にルールなどに関するものを書いておりますので一読して頂ければと思います。。。
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★ジャンプに関する問題にチャレンジしてみませんか?★
直前に、韓国SBSの暴走ともとれる、問題で日韓両国のファンは神経質になっているかも知れないですね。
この事が元で、世界選手権会場の雰囲気にまで影響が及ぶ事を一番心配しています。
少しずつ、現地入りしている選手達の調整などの動向が伝えられてきましたね。
選手全員が、素晴らしい演技が行われるのを楽しみに開幕を待ってます。
’09世界選手権日本代表選手達(敬称略)
浅田真央・村主章枝・安藤美姫・織田信成・小塚崇彦・無良崇人・キャシー・リード&クリス・リード
今シーズン最後…
最高の舞台で、自己ベストと胸を張れる様な演技が出来ますように。
**☆**:;;;;;:**☆**:;;;;;:**☆**:;;;;;:**☆**:;;;;;:**☆**:;;;;;:**☆**:;;;;;:**☆**
今回のエントリーは逆Q&A? って、感じの問題集エントリーです。
今後の予定エントリーへの布石に繋がるかと思いますので
ちょっとジャンプに関する問題にチャレンジしてみませんか?
実は…平行して予定エントリーを進めています。。。
現役選手の映像を使うと、何かと問題になっては困るので
スコット・ハミルトン講師?にヒント映像で再度登場してもらいます。
YouTube - Axel Paulsen - Jump History
http://www.youtube.com/watch?v=xNH49SjoWjw&feature=channel_page
他にも、ヒントになりそうなサイトなどもありますが
現在のフィギュアスケートへの認識でチャレンジしてみて下さいね。
別に優劣をつける性質のつもりで作成した訳ではないので、よろしくお願いします。
問題1
トウ系ジャンプの踏み切りの瞬間はいつでしょうか?
1 エッジ(ブレード)が氷から離れた瞬間
2 トウジャンプのトウを氷に衝いた瞬間
3 トウを氷に衝く直前の踏み切り動作が始まった瞬間
問題2
エッジ系ジャンプの踏み切りの瞬間はいつでしょうか?
1 エッジ(ブレード)が氷から離れた瞬間
2 踏み込んだ瞬間
3 踏み込みが開放を始めた瞬間
問題3
プレローテーション(稚拙な踏み切り)と判定される範囲は?
1 事前に回転が始まってはいけない
2 明らかな前向き踏み切り(アクセルは除く)
3 横向き程度までは問題ない
問題4
踏み切りに関してビデオリプレイはどれ?
1 目視のみの判定(ビデオ確認なし)
2 スロー再生での判定
3 ノーマルスピード再生での判定
問題5
着氷に関してビデオリプレイはどれ?
1 目視のみの判定(ビデオ確認なし)
2 ノーマルスピード再生だけの判定
3 ノーマル・スロー・スーパースロー再生での判定
問題6
エッジエラー"e"判定とされるのは?
1 間違ったエッジが長い
2 正しいエッジがまったく無い
3 1・2どちらかが該当する場合
問題7
エッジエラー"!"判定とされるのは?
1 間違ったエッジが短い
2 それほど明らかでない場合
3 1・2どちらかが該当する場合
問題8
1/4回転基準の元になるのは?(単独ジャンプの場合)
1 助走してきた方向の延長線上
2 氷から離れた瞬間から着氷までの瞬間の延長線上
3 助走・踏み切り・着氷を結ぶ延長線上
問題9
ジャンプの着氷で理想的なエッジの角度は?
1 1/4前後 (-) ←程度
2 1/8~1/9前後 (/~/) ←程度
3 完全に回転不足の無い0度前後 (|) ←程度
問題10
ジャンプにまつわるルールをどう思いますか?(複数回答可)
1 選手(特定選手)が可哀相だから見直すべき
2 選手間の判定に不公平が存在するから見直すべき
3 見た目の印象とかけ離れているから見直すべき
4 ルールの不備や欠陥だから見直すべき
5 旧採点方式の方が優れているから戻すべき
6 技術の向上を阻害しているから見直すべき
7 ジャッジングに関して、陰謀が存在するから見直すべき
8 見直されるべき部分があると思うが将来のルール改正の可能性を待つのみ
9 全員同じルールの中なので、現状はそれに対応するべき
10 旧採点時代より、より公平公正になっているので、進化を待つのみ
チャレンジありがとうございました…
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