★フィギュアスケートとは何なのか?★
Ice Skatingの中にあるFigure Skating…
そもそもフィギュアスケートって何なのか?って事を原点に立ち返り考察すれば
現代のフィギュアスケート競技というものも解ってくるのではないでしょうか?
フィギュアスケート - Wikipedia
フィギュアスケートの歴史 - Wikipedia
スペシャルフィギュア - Wikipedia
みなさんが競技としてご覧になっているスポーツはフィギュアスケートですよね。
フィギュアスケートは、上記リンク先にあるように、図形を描くスケーティング技術が発展してきたスポーツです。
現代ではコンパルソリーも無くなり、フリースタイルスケーティングのようですが
基本理念や各国のバッジテストなどには、未だコンパルソリーの名残りを残す基礎的なスケーティング技術を色濃く残しています。
まず、この元となる技術の根本にFigureという言葉が残っているのです。
そもそも、どんなスポーツも生まれてすぐには競技会など存在しません。
愛好者の間で誰が上手か競い合ううちに、様々な技術が披露され、その中から
『オレはこんな事が出来る、私はこんな凄い事も出来る…』など技を披露して、みなそれを真似して上達していった。
スピンが生まれた時は誰が一番長く回っていられるか?
変わった姿勢で回転するなど、技術を競う遊びの中からルールらしきものが生まれた。
現代の選手も、遊びの中に、耐久スピン遊びや、ジャンプの飛距離競争などで誰が一番上手いか?などで遊んでいた。
ステップに見られるターンなどの技術も組み合わせ次第では、非常に難しくなりますし
地上では出来ない動きをカーブと膝の上下動を使い加速させたり、一定のカーブに乗り、美しいポジションで滑る。
オリジナリティ溢れる、複雑で素早いフットワークを使ったスケーティング技術を競い合ったりしている。
そういった遊びのなかからルールを決めて、誰が一番か?が競技の始まりになっていったわけです。
スペシャルフィギュアのような複雑な模様などでは、競技としての判定基準が難しくなるのでシンプルな8の字を基本形としたコンパルソリーが生まれた。
6,0システムは左右の円を1点とし、左右3本ずつ、計6個の円を描くことにより6点満点の点数を与えた。
3本のトレースが真円で3本が完璧に重なり合ったものが満点を得る。
コンパルソリー競技種目が有った時代でも世界を代表するトップ選手であっても5点台はまず出なかった…
そうしていく中で41課題が最終的に残り、シニアクラスの競技では課題の中でも相当難しいものを競技課題として実施してきた訳です。
正しく正確なターン技術、ワブル(揺れ)のないエッジワーク、素早いチェンジ無理のない力で滑れば、ターンやチェンジの際、じんわり加速する。
ゆっくり滑るというのは、自転車を低速で走行するように難しい。
最低限、スタート地点に戻るスピードで、早すぎても遅すぎてもいけない…
スリー・ブラケット・カウンター・ロッカー・ループ及びチェンジ
コンパルソリーの中に有る技術はカーブを滑るという原点であり、この中から様々なエレメンツが派生していったのです。
フィギュアスケートとは全ての要素を正確に滑る技術を採点して競い合う競技なのです。
★コンパルソリー全41課題 フィギュアスケートの原点★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-86.html
また、フリースケーティングの技術も最初は遊びの中から生まれた訳ですから
ひょっとしたら、エレメンツの技術差を競う競技は、前述の耐久スピンやジャンプの飛距離競争が競技の基本になっていたかも知れないのです。
そうなれば、タイムや飛距離など明確な判定基準での競技に発展したのかもしれませんが
貴族社会の遊びの色が濃かったために、芸術性や美しさなども競う事になり、音楽などに合わせて、ステップやスピン、ジャンプなど現代のフィギュアスケート競技のように発展していったのですね。
未だ多くの方が誤解しているのかもしれませんが、新採点システムで話題に上る回転不足によるダウングレード判定でも、旧6,0システムにも減点項目であった訳ですしWrong edgeも厳しく取り締まってたという印象はありませんでしたが、減点される項目でした。
昔から選手の間では、上記のミスは未熟な技術として認識がありましたから練習で克服し、競技でミスすることの無いようにしていた訳です。
【追記補足】
フィギュアスケートではなく、フリースタイルスケーティングとしての競技ルールであれば
上記のような、小難しいルールはもっと曖昧になっていたでしょう。
正しいエッジワークで滑りわけたり、ジャンプの着氷にも正確なバックアウトエッジで降りなさい…とは、ならなかったのかもしれません。
何よりも旧システムから新システムに変わったという事には、いくつかの理由が有ると思いますが
私見になりますが、ソルトレイク五輪でのスキャンダル(採点疑惑)もきっかけのひとつだったかもしれませんが
一番大きな理由は、技術進歩の飽和状態になった事による、トップレベルでの技術の均衡が基本的に減点方式&相対評価に限界が見えてきた事をISU及び全てのスケート界関係者が感じてきた事なのではないかと思っています。
飽和状態といっても、ゆっくりと技術進歩は進んではいますが、男子選手だと4回転ジャンプを数種類構成に入れるというのは、相当先の話でしょう。
女子選手でも3Aを跳ぶ選手も増えてくるとは思いますが、超高難度技術の失敗には大きな減点というリスクも伴いますから
総合力重視の傾向は、しばらく続くかもしれません。
そういった意味合いでも、トップレベル選手の技術差が狭い範囲に集中してきているのだと思います。
トップ選手の技術レベルに、若い世代が追いつきつつあるって事ですね。
旧システムでの世界トップレベルでの競技では、大ミス・中ミス・小ミスの数などで技術点が決まるような風潮になってきたようにも感じますし
難易度差も考慮されてはいましたが、結局、5点台後半から6満点までの間で差をつけて決めるという構図が多く生まれた。
点数の概念はあっても、最終的には順位点をつけるための点数であったため、結局はミスの大小の差よりもノーミスで滑った選手が勝つという構図が多く、ジャンプなどの難易度差を良く解らない人が見ても、トップ選手同士の上位陣ではミスの大小で順位が決まるという面では、競技を知らない人でもジャッジの評価とそれほど差が出なかった事で、比較的競技結果に納得してたのだと思います。
旧システムでは、たまたま優勝候補筆頭の選手がSPで出遅れた場合
3位以内でないと優勝は絶望的という順位点制度が足かせになったり
滑走順での問題など、相対評価での順位付けにも、技術レベルの拮抗状態では非常に難しくなった。
例えば世界最高レベルの男子選手が4Tと3Aを2度決めた上で、ほとんどが3回転ジャンプを跳ぶ…
そんな選手がごろごろ登場してきた。
減点方式だけでは、その差を正確に測ることが難しくなり、ミスの大小の差などでも挑んだジャンプの難易度が変われば、その判断が難しくなってきた。
だからミスの大小などでの減点方式や6,0満点の-0,1刻みでは不可能になってきはじめた。
旧システムの減点方式でも小数点以下を細分化しても良かったのかもしれませんが…
そこで、技術力の差を質の差の範囲を-3~+3まで広げる事により、まったく同じエレメンツ構成でも質の差で判定できる仕組みを作ったのが新システムなのです。
個人的には、質の差の部分(GoE)の影響が大きいような気がしますが。
ミスには減点、良いものには加点をというように、同じレベルの技術を、より綿密に採点して、差を大きくし、順位をつけやすく、しかもエキサイティング(大逆転も可能)になるように、点数差を付けるようになったシステムであるといえます。
同じジャンプでも、ディレイされたりした高さと幅があるジャンプと、どん詰まりになったジャンプを減点だけで比べることには抵抗感がありますから
実際に採点される選手側も、良いものにはプラスされる、悪いものはマイナスされるというように基準が明確であれば、たとえ厳しい部分があっても、納得するものです。
旧システムでは選手のポテンシャル部分の評価よりも、成功したかしないか?などミスを減点するだけで事が足りていた…
しかし、新システムでは限界を迎えたため、ポテンシャル(才能や質)のプラス評価をした後に、ミスの部分を減点する仕組みになったといえます。
見た目には綺麗に降りたように見える、わずかな回転不足でも、ちゃんと不足無く跳ぶ選手との差は必要なのです。
同じように、エッジのエラーに関しても、正確なエッジワークを使える選手が評価されるのは、この競技の原点がフィギュアスケートだからです。
この競技に関わる関係者達は、昔からフィギュアスケートに関する考え方は不変です。
技術レベルの飽和が、新システムを生み、差を明確にして順位を付けるために、点数が存在するのです。
審判が見る技術判定は一定の基準を設けた上で、プラス部分を先に判定し、ガイドラインに沿って、減点項目を差し引く。
フィギュアスケートに関わる全ての関係者は、ルールの元に競技に臨む。
トップ選手達だけのためでなく、全ての選手に対して一定の基準に沿って審判している
競技の柱ともいえるルールの元で競技に臨まなければ、何のために競技に臨むのでしょう。
審判達はそれを守り公平公正に審判をし、選手達はその判断基準などがぶれたりしないものだと信じた上で競技をする。
ルールは少しずつ変わるけれど、昔からフィギュアスケート競技としての判定に関わる部分は、方式は違えど、ほとんど変わっていない。
ただ、このフィギュアスケートの技術というものは、ミスは明確に判りやすいが、質の部分の高さは、競技に触れてきた者の目が一日の長がある。
何よりも、この競技の特性や動きを体感してきています。
選手達の身体の動きがこうなっていたら失敗する予兆のようなものや、こうなっていたから失敗したのだと、ミスが起こる過程や原因などまで見て解る。
現代の技術レベルの拮抗した状態のフィギュアスケート競技では旧システムでは限界が有るのだと思います。
同じぐらいのレベル(エレメンツ構成)の選手が最終組に6名登場したと仮定しましょう…
そうなった場合、どうしてもミスの有無や大小などで判断しがちですよね。
もしも偶然にも6名全員が同じような失敗またはノーミスでの演技だったとしたら?
そのような僅差は、もっと細かい部分まで見ていくしかない…
一般的な観衆の感覚と、フィギュアスケート関係者では微妙な違いが生まれるのだと思いますし
技術ひとつひとつの質の違いは、非常に見分けづらいものだと思います。
だけど、Exの余興などなら楽しいものかもしれませんが、競技会が複数のジャンプの飛距離やスピンの回転速度とか、耐久スピンのような時間などを基準にした競技では面白くないでしょう。
フィギュアスケートは採点競技であり、見る人の主観(見た印象)での競技結果と審判団が付けた競技結果には多少の隔たりがあるかもしれませんが
少なくとも競技に関わる全ての選手や関係者は、ルールの元にジャッジ団の総合的判定が基準として受け入れて競技をします。
その事はフィギュアスケートに限らず、全てのスポーツやルールのある競技では当たり前の事ではないでしょうか。
ダイナミックなジャンプがあり、美しいポジションのスピンがあり、複雑で難しいステップも音楽で様々な印象に変わる…
優雅で美しいだけではない、シビアな一面もある競技で、見た者の受ける印象にも違いが有る。
100年以上も昔から変わらぬフィギュアスケーティング…
技術は大幅に向上しましたが、昔から変わらぬ理念は、伝統と共に守られているのだと思います。
編集後記…
いろいろ頭の中で考えていた事をまとめようとして書いてますが
なかなか、文章表現で綴るというのは難しいですね。。。(反省)
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
皆様のフィギュアスケートへの理解が広がれば幸いです。。。
★Figure Skating Guideline★ エントリー 一覧
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-109.html
そもそもフィギュアスケートって何なのか?って事を原点に立ち返り考察すれば
現代のフィギュアスケート競技というものも解ってくるのではないでしょうか?
フィギュアスケート - Wikipedia
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みなさんが競技としてご覧になっているスポーツはフィギュアスケートですよね。
フィギュアスケートは、上記リンク先にあるように、図形を描くスケーティング技術が発展してきたスポーツです。
現代ではコンパルソリーも無くなり、フリースタイルスケーティングのようですが
基本理念や各国のバッジテストなどには、未だコンパルソリーの名残りを残す基礎的なスケーティング技術を色濃く残しています。
まず、この元となる技術の根本にFigureという言葉が残っているのです。
そもそも、どんなスポーツも生まれてすぐには競技会など存在しません。
愛好者の間で誰が上手か競い合ううちに、様々な技術が披露され、その中から
『オレはこんな事が出来る、私はこんな凄い事も出来る…』など技を披露して、みなそれを真似して上達していった。
スピンが生まれた時は誰が一番長く回っていられるか?
変わった姿勢で回転するなど、技術を競う遊びの中からルールらしきものが生まれた。
現代の選手も、遊びの中に、耐久スピン遊びや、ジャンプの飛距離競争などで誰が一番上手いか?などで遊んでいた。
ステップに見られるターンなどの技術も組み合わせ次第では、非常に難しくなりますし
地上では出来ない動きをカーブと膝の上下動を使い加速させたり、一定のカーブに乗り、美しいポジションで滑る。
オリジナリティ溢れる、複雑で素早いフットワークを使ったスケーティング技術を競い合ったりしている。
そういった遊びのなかからルールを決めて、誰が一番か?が競技の始まりになっていったわけです。
スペシャルフィギュアのような複雑な模様などでは、競技としての判定基準が難しくなるのでシンプルな8の字を基本形としたコンパルソリーが生まれた。
6,0システムは左右の円を1点とし、左右3本ずつ、計6個の円を描くことにより6点満点の点数を与えた。
3本のトレースが真円で3本が完璧に重なり合ったものが満点を得る。
コンパルソリー競技種目が有った時代でも世界を代表するトップ選手であっても5点台はまず出なかった…
そうしていく中で41課題が最終的に残り、シニアクラスの競技では課題の中でも相当難しいものを競技課題として実施してきた訳です。
正しく正確なターン技術、ワブル(揺れ)のないエッジワーク、素早いチェンジ無理のない力で滑れば、ターンやチェンジの際、じんわり加速する。
ゆっくり滑るというのは、自転車を低速で走行するように難しい。
最低限、スタート地点に戻るスピードで、早すぎても遅すぎてもいけない…
スリー・ブラケット・カウンター・ロッカー・ループ及びチェンジ
コンパルソリーの中に有る技術はカーブを滑るという原点であり、この中から様々なエレメンツが派生していったのです。
フィギュアスケートとは全ての要素を正確に滑る技術を採点して競い合う競技なのです。
★コンパルソリー全41課題 フィギュアスケートの原点★
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また、フリースケーティングの技術も最初は遊びの中から生まれた訳ですから
ひょっとしたら、エレメンツの技術差を競う競技は、前述の耐久スピンやジャンプの飛距離競争が競技の基本になっていたかも知れないのです。
そうなれば、タイムや飛距離など明確な判定基準での競技に発展したのかもしれませんが
貴族社会の遊びの色が濃かったために、芸術性や美しさなども競う事になり、音楽などに合わせて、ステップやスピン、ジャンプなど現代のフィギュアスケート競技のように発展していったのですね。
未だ多くの方が誤解しているのかもしれませんが、新採点システムで話題に上る回転不足によるダウングレード判定でも、旧6,0システムにも減点項目であった訳ですしWrong edgeも厳しく取り締まってたという印象はありませんでしたが、減点される項目でした。
昔から選手の間では、上記のミスは未熟な技術として認識がありましたから練習で克服し、競技でミスすることの無いようにしていた訳です。
【追記補足】
フィギュアスケートではなく、フリースタイルスケーティングとしての競技ルールであれば
上記のような、小難しいルールはもっと曖昧になっていたでしょう。
正しいエッジワークで滑りわけたり、ジャンプの着氷にも正確なバックアウトエッジで降りなさい…とは、ならなかったのかもしれません。
何よりも旧システムから新システムに変わったという事には、いくつかの理由が有ると思いますが
私見になりますが、ソルトレイク五輪でのスキャンダル(採点疑惑)もきっかけのひとつだったかもしれませんが
一番大きな理由は、技術進歩の飽和状態になった事による、トップレベルでの技術の均衡が基本的に減点方式&相対評価に限界が見えてきた事をISU及び全てのスケート界関係者が感じてきた事なのではないかと思っています。
飽和状態といっても、ゆっくりと技術進歩は進んではいますが、男子選手だと4回転ジャンプを数種類構成に入れるというのは、相当先の話でしょう。
女子選手でも3Aを跳ぶ選手も増えてくるとは思いますが、超高難度技術の失敗には大きな減点というリスクも伴いますから
総合力重視の傾向は、しばらく続くかもしれません。
そういった意味合いでも、トップレベル選手の技術差が狭い範囲に集中してきているのだと思います。
トップ選手の技術レベルに、若い世代が追いつきつつあるって事ですね。
旧システムでの世界トップレベルでの競技では、大ミス・中ミス・小ミスの数などで技術点が決まるような風潮になってきたようにも感じますし
難易度差も考慮されてはいましたが、結局、5点台後半から6満点までの間で差をつけて決めるという構図が多く生まれた。
点数の概念はあっても、最終的には順位点をつけるための点数であったため、結局はミスの大小の差よりもノーミスで滑った選手が勝つという構図が多く、ジャンプなどの難易度差を良く解らない人が見ても、トップ選手同士の上位陣ではミスの大小で順位が決まるという面では、競技を知らない人でもジャッジの評価とそれほど差が出なかった事で、比較的競技結果に納得してたのだと思います。
旧システムでは、たまたま優勝候補筆頭の選手がSPで出遅れた場合
3位以内でないと優勝は絶望的という順位点制度が足かせになったり
滑走順での問題など、相対評価での順位付けにも、技術レベルの拮抗状態では非常に難しくなった。
例えば世界最高レベルの男子選手が4Tと3Aを2度決めた上で、ほとんどが3回転ジャンプを跳ぶ…
そんな選手がごろごろ登場してきた。
減点方式だけでは、その差を正確に測ることが難しくなり、ミスの大小の差などでも挑んだジャンプの難易度が変われば、その判断が難しくなってきた。
だからミスの大小などでの減点方式や6,0満点の-0,1刻みでは不可能になってきはじめた。
旧システムの減点方式でも小数点以下を細分化しても良かったのかもしれませんが…
そこで、技術力の差を質の差の範囲を-3~+3まで広げる事により、まったく同じエレメンツ構成でも質の差で判定できる仕組みを作ったのが新システムなのです。
個人的には、質の差の部分(GoE)の影響が大きいような気がしますが。
ミスには減点、良いものには加点をというように、同じレベルの技術を、より綿密に採点して、差を大きくし、順位をつけやすく、しかもエキサイティング(大逆転も可能)になるように、点数差を付けるようになったシステムであるといえます。
同じジャンプでも、ディレイされたりした高さと幅があるジャンプと、どん詰まりになったジャンプを減点だけで比べることには抵抗感がありますから
実際に採点される選手側も、良いものにはプラスされる、悪いものはマイナスされるというように基準が明確であれば、たとえ厳しい部分があっても、納得するものです。
旧システムでは選手のポテンシャル部分の評価よりも、成功したかしないか?などミスを減点するだけで事が足りていた…
しかし、新システムでは限界を迎えたため、ポテンシャル(才能や質)のプラス評価をした後に、ミスの部分を減点する仕組みになったといえます。
見た目には綺麗に降りたように見える、わずかな回転不足でも、ちゃんと不足無く跳ぶ選手との差は必要なのです。
同じように、エッジのエラーに関しても、正確なエッジワークを使える選手が評価されるのは、この競技の原点がフィギュアスケートだからです。
この競技に関わる関係者達は、昔からフィギュアスケートに関する考え方は不変です。
技術レベルの飽和が、新システムを生み、差を明確にして順位を付けるために、点数が存在するのです。
審判が見る技術判定は一定の基準を設けた上で、プラス部分を先に判定し、ガイドラインに沿って、減点項目を差し引く。
フィギュアスケートに関わる全ての関係者は、ルールの元に競技に臨む。
トップ選手達だけのためでなく、全ての選手に対して一定の基準に沿って審判している
競技の柱ともいえるルールの元で競技に臨まなければ、何のために競技に臨むのでしょう。
審判達はそれを守り公平公正に審判をし、選手達はその判断基準などがぶれたりしないものだと信じた上で競技をする。
ルールは少しずつ変わるけれど、昔からフィギュアスケート競技としての判定に関わる部分は、方式は違えど、ほとんど変わっていない。
ただ、このフィギュアスケートの技術というものは、ミスは明確に判りやすいが、質の部分の高さは、競技に触れてきた者の目が一日の長がある。
何よりも、この競技の特性や動きを体感してきています。
選手達の身体の動きがこうなっていたら失敗する予兆のようなものや、こうなっていたから失敗したのだと、ミスが起こる過程や原因などまで見て解る。
現代の技術レベルの拮抗した状態のフィギュアスケート競技では旧システムでは限界が有るのだと思います。
同じぐらいのレベル(エレメンツ構成)の選手が最終組に6名登場したと仮定しましょう…
そうなった場合、どうしてもミスの有無や大小などで判断しがちですよね。
もしも偶然にも6名全員が同じような失敗またはノーミスでの演技だったとしたら?
そのような僅差は、もっと細かい部分まで見ていくしかない…
一般的な観衆の感覚と、フィギュアスケート関係者では微妙な違いが生まれるのだと思いますし
技術ひとつひとつの質の違いは、非常に見分けづらいものだと思います。
だけど、Exの余興などなら楽しいものかもしれませんが、競技会が複数のジャンプの飛距離やスピンの回転速度とか、耐久スピンのような時間などを基準にした競技では面白くないでしょう。
フィギュアスケートは採点競技であり、見る人の主観(見た印象)での競技結果と審判団が付けた競技結果には多少の隔たりがあるかもしれませんが
少なくとも競技に関わる全ての選手や関係者は、ルールの元にジャッジ団の総合的判定が基準として受け入れて競技をします。
その事はフィギュアスケートに限らず、全てのスポーツやルールのある競技では当たり前の事ではないでしょうか。
ダイナミックなジャンプがあり、美しいポジションのスピンがあり、複雑で難しいステップも音楽で様々な印象に変わる…
優雅で美しいだけではない、シビアな一面もある競技で、見た者の受ける印象にも違いが有る。
100年以上も昔から変わらぬフィギュアスケーティング…
技術は大幅に向上しましたが、昔から変わらぬ理念は、伝統と共に守られているのだと思います。
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★フィギュアスケート・エリート予備軍達…夢への挑戦★
フィギュアスケート全国有望新人発掘合宿…通称・野辺山合宿。。。
プロフィギュアスケーター荒川静香さんが第1期生として有名ですよね。
今年の夏は第19回目の開催となり、来年は20周年なんですね。
全国有望新人発掘合宿 - Wikipedia
以下 Wikipediaより引用
1991年にバーミンガムで行われたIOC総会にて長野オリンピックの開催が決定、これを受けて1992年夏より長野県南牧村の野辺山高原に全国から8歳から12歳までの有望小学生スケーターを集め6年後の長野オリンピックへ向けて選手強化を行うことを目的にスタートした。
日本のフィギュアスケート競技においてこうした体系的・組織的強化が行われることとなった背景には、1990年の世界選手権で伊藤みどりが優勝し、1992年のアルベールビルオリンピックで伊藤が銀メダルを獲得していたことがあった。
五輪の銀メダルはもちろん素晴らしい功績であるが、アルベールビルで惜しくも逃した日本人初のフィギュア五輪金メダルを今度の長野五輪で、との気運の高まりも後押しとなった。
YouTube - Figure Skating A to Z 15 【Nobeyama】
http://www.youtube.com/watch?v=NVT2DEbR-Ac&feature=related
第19回全国有望新人発掘合宿(2009年) 要項
http://www.skatingjapan.jp/Jsf/News/2009Nobeyama_Camp.pdf
野辺山合宿に参加する事が最近ではノービスを中心とした保護者や選手本人にとって一種のステータスのようになっているようですね。
でもね…選抜されるのはほんの数名。
強化選手に選ばれない子供たちの方が圧倒的に多い訳です。
20年近く経つと、当初の目的とは別の副産物(ステータス)のような印象が生まれてしまったのですね。
もちろん私はこの合宿には無縁です…もっと昔ですから(笑)
野辺山合宿に参加出来ないからといっても諦めちゃダメです。
少々スケート開始年齢が遅かったとしても、十分に取り戻せます。
最近は野辺山合宿を回避させるコーチも居ますし…
夏休みに入り、高効率な練習が出来る時期にレベルアップを目指してる選手も多いですね。
上達したい、もっと勝ちたいという気持ちを持ち続け、効率の良い練習をしていけば道は開けます。
競争意識を持つことも必要ですが、私的には以下のエントリーに書いているような考えです。
★フィギュアスケートを愛するすべての方々へ…★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-76.html
現役選手・保護者の方は目を通して頂ければと思います。
特に保護者の方は、我が子の目先の事だけに目が行きがち、コーチはもっと先を見据えて指導しているはずです。
競争原理よりも、もっと大切なものを学び、スケールの大きなスケートを目指しましょう。
【参考資料】
スポーツライター新人賞
http://www.s-move.jp/writer/works/work200503252683.html
上記より一部引用
もともとこの合宿は、オリンピックで金メダルを・・・という主旨で始まっている。
そのため、身体能力が高く表現力がある子どもたちが選抜され、その後強化合宿などで育成されていく。
「気づいたら、同じ学年の子たちが1人いなくなり、2人いなくなり・・・って感じ。あれ?あれ?って、気づくと自分だけ(が残っていた)になっていたって感じ」とあるシニアの選手が言っていたが、野辺山の合宿は、日本を代表して勝てる選手を発掘・育成するためのもの。合理的で機能的である。
それが、いつのころからか、スケートを習う子どもたちの間で「野辺山に行くこと」がステイタスとなり、そこで選ばれることが最大の栄誉といったムードが漂い始める。野辺山の合宿の、意外な副作用だ。
02年から、野辺山の合宿の途中にエキシビションが行われている。
02年の第1回には数十人のコアなスケートファンしかいなかった観客席も、第3回を数えた去年には当日券が売り切れ、立ち見も出るほど盛況な催しとなった。
小学生だった浅田真央や、エキシビションなのに3回転-3回転を跳ぶ安藤美姫などに驚いたのも、このエキシビションでだった。
しかし、ここで演技できるのは限られた選手だけ。毎年メンバーが替わっているが、どの選手も幾度もの選抜をくぐり抜けてきたエリートだ。
彼らの陰に、スケートを好きな気持ちは変わらないのに、野辺山まで来たのに、強化選手に選ばれずに涙を飲んでいるちびっこスケーターが大勢いる。
その、思わぬ副作用と今後どうつき合っていくのか?
スケート界に、新しい課題が生まれつつある。
このように年々ファンの注目度は上がっていってますが、結局は最後まで勝ちあがってきた一部のエリート中のエリート選手だけに注目が集まるのですよね。
もちろん選手達も、その一角に食い込むため、夢の全日本選手権や国際試合、世界選手権、オリンピックを目指して頑張っているのです。
野辺山合宿に参加する事がゴールではない…
フィギュアスケート選手として、一流選手への階段の第一歩なのです。
そんな夢への階段へ踏み出そうとしている選手達…
合宿プログラムのひとつ ルッツジャンプです。(回転数は任意)
※ 合宿要項
ルッツに関しては基本的にステップからの入りは不可とし、跳び上がり時のエッジが明確に見えるようにリンクを大きく使ってカーブから入るようにして下さい。
準備動作は長くても短くても構いませんが、クロッシング(踏み切り直前の足の踏み替え)からのルッツは不可とします。
これは、Wrong edgeの選手全体の発生率などを統計的に集める為のものでしょう。
同様にフリップもエッジが明確に見える形で跳ぶようにとなっています。
エッジのエラーへの対策にこういった小さな子供達の頃から真剣に取り組むために
カリキュラムに含め、ルールへの対応を求めるのです。
前エントリーなどにも書いているように、ルールはトップ選手達だけのためではなく
全ての競技スケーターのためにあるという事です。
Wrong edgeの厳格化は、このような傾向が世界的に広がった為です。
この事は、コンパルソリーの廃止及び高難度技術志向の弊害でもあります。
ルール運用に織り込まれている事は、全ての選手へのフィギュアスケート本来の理念や原点回帰のために指針化されているのでしょう。
2008年度の講師は佐藤有香さんと田村岳斗さんでした。
2009年度は宮本賢二さんがメイン講師だったみたいです。
コリオグラファーとして優秀な講師に教えてもらう機会は貴重ですね。
凄くいい刺激を受けた事でしょう。
同じ動作をするだけでもこれだけの表現力やスケーティングの差が見えるのです。
所持級や年齢も近い世代でも、吸収力や表現力などに差がみえますね。
すぐに出来なくても良いのです…大切なのはエッジワークを正確に大きく滑るという事。
綺麗に見せるポイントを吸収する…『失敗してもいい。』 そんな言葉が響きます。。。
現在、選手の方や保護者の方は、ぜひ全てをご覧になって、翌日からの練習に組み込みましょう。
ムーブと共に、スケーティングの中のエッジワークを磨く練習は大事です。
子供達は、この合宿で多く刺激を受け。多くの事を学んで帰ってきます。
★ Moves in the Field ★ USA Figure Skating から学ぶ
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-98.html
今や、ジャンプやスピンなど競技会に必要な練習と合わせ、バレエなどの芸術的習い事などや基礎体力アップの陸上トレーニングも必要で、氷の上だけでの練習では足りないぐらい。
そこに、上記の基礎的練習の重要性がスケートの土台部分として差を付けるキーワードのように思います。
野辺山合宿での全体練習映像を見ていれば、この土台部分がしっかりした子供のスケートが伸びている事が判るでしょう。
降りる事が出来ないジャンプを永遠と自主練習するよりも、しっかりとした土台を作って
1週間後に挑戦してみましょう…
シングル・ダブル・トリプルと順番に繰り返しながら、同一種類のジャンプを同じようなリズムで跳べる為に練習する事が大事です。
1年間、しっかり土台部分を滑り込んだ選手は明確な差が生まれてくるでしょう。
【オマケ】
野辺山合宿は有名ですが、それ以前から【全日本強化合宿】が存在しています。
現在は野辺山合宿の後に開かれているようですね。
フィギュアスケート強化選手 | 財団法人 日本スケート連盟
http://www.skatingjapan.or.jp/national/national_list.php?sports_id=2
先の野辺山合宿での選抜選手の他に全日本ノービス選手権・全日本Jr選手権上位者・全日本選手権上位者などで構成されるエリート選手です。
特別強化選手・強化選手になる事が国際大会などへの派遣される、日本を代表する選手という証明みたいなものですね。
現代のスケート選手層は厚く、強化指定を受ける事はどのカテゴリーでも数%の狭き門。
才能ある選手でも、身体的成長の壁とスケーターがぶつかる技術の壁…それを乗り越えていく練習と精神面の成長が必要です。
私達の時代は、軽井沢にあった氷苑という宿舎を借り切っての1週間の強化合宿でした。
最終日だけが自由行動…地獄の6日間でしたね。
私達の時代は、氷上練習が無かったんですよね。 全てが陸上トレーニング。
スケート靴を持ってこなくていいって言われて不思議な気持ちで現地に向かいました。
早朝6時からの2キロのランニングに始まり…
午前は身体測定や運動能力測定、そして、物凄い陸上サーキットトレーニング…
午後は、柔軟系・筋力強化系のトレーニングを含めたサーキットトレーニング。
中学生~大学生と幅のある強化選手もトレーニングメニューに差は無し。
男女差だけがあるのですが、大変でした。
トラックを回りながら50mダッシュを繰り返したりランニング中心のメニューでした。
最後に走る1500m走(女子は1000m)×3本は最終ゴール者からインターバル1分で再スタート
3本のタイム差が激しい者は1本追加。(鬼) 各世代で標準タイムに満たない者も1本追加…
トレーニングに使わせてもらう高校までは片道1キロを2往復(午前午後)
1日に10キロ以上走らされまくりの6日間…
3日目には全員が階段を上り下りできない状態になるぐらいの筋肉痛に見舞われます。
みんな階段を這ってましたね。。。
午後のトレーニングは体育館でのサーキットトレーニングと柔軟系トレーニング…
コレが死にそうなぐらい筋肉痛の身体には堪える。。。
他にはトランポリンを使った、回転運動のトレーニング。
今思い返すと、努力と根性の時代ですからねぇ…
今では、やってはいけないトレーニングもやらされてましたね。
おそらく初めて参加した選手は、今までで一番きついトレーニングだったはず。
だけど、誰も脱落しないんですよね…
厳しいトレーニングだったので、泣きながらやってる女子選手も居ました。
そもそも、フィギュアスケートに関連しそうなトレーニングはトランポリンぐらいしか、それらしいものをやってなかったような気がします。
【追記】
そもそも合宿参加の初日に『トラブルを起こしたり、トレーニングについていけない方は帰ってもらいます。』って、言われるんだよね。。。
合宿出発前には師匠や倶楽部の方々から『途中で脱落して帰ってくるのは恥だからな。』って言われて来てるんですよ…
どっちにしろ、意地でも帰れないし、選抜されたという選手のプライドなんですよね。(笑)
【脱線モード】
みんなヘロヘロになってるのに、夜の自由時間は元気なんですよね。。。
当時中学生の私は、ぷち大人の入り口を垣間見た体験でした。(笑)
男女ともシニアグループ・ジュニアグループの大部屋でTVなど娯楽など無かった。
夕食後から入浴を済ませて、就寝までの時間帯だけが楽しみな訳です。
1週間缶詰ですからね。。。
凄い筋肉痛に襲われてるんですけど、アイシングをお互いにやりあったりしてないと
翌日も酷い筋肉痛状態で走りまわされる。
結構コミュニケーションをとるわけです。
お酒を持ち込んでる大学生選手などもいましたから…(おいおい)
とっくに時効ですけど…
若い男女選手が大勢集まってるんですから、楽しいわけですよ。
もちろん、体育会系のノリですから、先輩・後輩の関係はとても大事…
いろんなかわいがりが有るんですよねぇ…
男子選手の間で起こる話(ピーだらけなので)はココでは書けません。。。(爆)
いろんな経験をしながら大人に近づき、競技会やこういったイベントを通して
選手同士は競技ではライバル関係だったりもしますが、競技を離れると、同じ道を究めようとする同士達なんです。
相手を打ち負かすような競技ではなく、自己最高の滑りをする事を目的としているのです。(脱線モード終了)
たまたまなのか判りませんが、2年間氷苑合宿に参加しましたが、特別強化選手の男女8名のうち、上位4名は参加してなかったんですよね。
男女共に全日本選手権の1位・2位選手…
あまりにもキツイ合宿だし、全日本選手権・世界選手権などへの調整のため回避しちゃうんでしょうね。
憧れの大先輩スケーター達、佐野稔・松村充・渡部絵美・小林れい子、各選手には残念ながらお会いできなかった。。。
なぜか、合宿最終日に渡部絵美さんだけが軽井沢に遊びに来てましたが…
強化合宿でご一緒した強化選手の方々は、みんな、数年のうちに全日本選手権でメダルを獲得していきましたね。
私は短いスケート人生でしたが、この合宿の想い出や強化選手だけが出場出来る国際大会強化選手選考会など貴重な経験が出来た事は、誇りに思ってます。
今みたいにJapanのウェアでもくれてたら良かったのに…
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
皆様のフィギュアスケートへの理解が広がれば幸いです。。。
★Figure Skating Guideline★ エントリー 一覧
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-109.html
プロフィギュアスケーター荒川静香さんが第1期生として有名ですよね。
今年の夏は第19回目の開催となり、来年は20周年なんですね。
全国有望新人発掘合宿 - Wikipedia
以下 Wikipediaより引用
1991年にバーミンガムで行われたIOC総会にて長野オリンピックの開催が決定、これを受けて1992年夏より長野県南牧村の野辺山高原に全国から8歳から12歳までの有望小学生スケーターを集め6年後の長野オリンピックへ向けて選手強化を行うことを目的にスタートした。
日本のフィギュアスケート競技においてこうした体系的・組織的強化が行われることとなった背景には、1990年の世界選手権で伊藤みどりが優勝し、1992年のアルベールビルオリンピックで伊藤が銀メダルを獲得していたことがあった。
五輪の銀メダルはもちろん素晴らしい功績であるが、アルベールビルで惜しくも逃した日本人初のフィギュア五輪金メダルを今度の長野五輪で、との気運の高まりも後押しとなった。
YouTube - Figure Skating A to Z 15 【Nobeyama】
http://www.youtube.com/watch?v=NVT2DEbR-Ac&feature=related
第19回全国有望新人発掘合宿(2009年) 要項
http://www.skatingjapan.jp/Jsf/News/2009Nobeyama_Camp.pdf
野辺山合宿に参加する事が最近ではノービスを中心とした保護者や選手本人にとって一種のステータスのようになっているようですね。
でもね…選抜されるのはほんの数名。
強化選手に選ばれない子供たちの方が圧倒的に多い訳です。
20年近く経つと、当初の目的とは別の副産物(ステータス)のような印象が生まれてしまったのですね。
もちろん私はこの合宿には無縁です…もっと昔ですから(笑)
野辺山合宿に参加出来ないからといっても諦めちゃダメです。
少々スケート開始年齢が遅かったとしても、十分に取り戻せます。
最近は野辺山合宿を回避させるコーチも居ますし…
夏休みに入り、高効率な練習が出来る時期にレベルアップを目指してる選手も多いですね。
上達したい、もっと勝ちたいという気持ちを持ち続け、効率の良い練習をしていけば道は開けます。
競争意識を持つことも必要ですが、私的には以下のエントリーに書いているような考えです。
★フィギュアスケートを愛するすべての方々へ…★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-76.html
現役選手・保護者の方は目を通して頂ければと思います。
特に保護者の方は、我が子の目先の事だけに目が行きがち、コーチはもっと先を見据えて指導しているはずです。
競争原理よりも、もっと大切なものを学び、スケールの大きなスケートを目指しましょう。
【参考資料】
スポーツライター新人賞
http://www.s-move.jp/writer/works/work200503252683.html
上記より一部引用
もともとこの合宿は、オリンピックで金メダルを・・・という主旨で始まっている。
そのため、身体能力が高く表現力がある子どもたちが選抜され、その後強化合宿などで育成されていく。
「気づいたら、同じ学年の子たちが1人いなくなり、2人いなくなり・・・って感じ。あれ?あれ?って、気づくと自分だけ(が残っていた)になっていたって感じ」とあるシニアの選手が言っていたが、野辺山の合宿は、日本を代表して勝てる選手を発掘・育成するためのもの。合理的で機能的である。
それが、いつのころからか、スケートを習う子どもたちの間で「野辺山に行くこと」がステイタスとなり、そこで選ばれることが最大の栄誉といったムードが漂い始める。野辺山の合宿の、意外な副作用だ。
02年から、野辺山の合宿の途中にエキシビションが行われている。
02年の第1回には数十人のコアなスケートファンしかいなかった観客席も、第3回を数えた去年には当日券が売り切れ、立ち見も出るほど盛況な催しとなった。
小学生だった浅田真央や、エキシビションなのに3回転-3回転を跳ぶ安藤美姫などに驚いたのも、このエキシビションでだった。
しかし、ここで演技できるのは限られた選手だけ。毎年メンバーが替わっているが、どの選手も幾度もの選抜をくぐり抜けてきたエリートだ。
彼らの陰に、スケートを好きな気持ちは変わらないのに、野辺山まで来たのに、強化選手に選ばれずに涙を飲んでいるちびっこスケーターが大勢いる。
その、思わぬ副作用と今後どうつき合っていくのか?
スケート界に、新しい課題が生まれつつある。
このように年々ファンの注目度は上がっていってますが、結局は最後まで勝ちあがってきた一部のエリート中のエリート選手だけに注目が集まるのですよね。
もちろん選手達も、その一角に食い込むため、夢の全日本選手権や国際試合、世界選手権、オリンピックを目指して頑張っているのです。
野辺山合宿に参加する事がゴールではない…
フィギュアスケート選手として、一流選手への階段の第一歩なのです。
そんな夢への階段へ踏み出そうとしている選手達…
合宿プログラムのひとつ ルッツジャンプです。(回転数は任意)
※ 合宿要項
ルッツに関しては基本的にステップからの入りは不可とし、跳び上がり時のエッジが明確に見えるようにリンクを大きく使ってカーブから入るようにして下さい。
準備動作は長くても短くても構いませんが、クロッシング(踏み切り直前の足の踏み替え)からのルッツは不可とします。
これは、Wrong edgeの選手全体の発生率などを統計的に集める為のものでしょう。
同様にフリップもエッジが明確に見える形で跳ぶようにとなっています。
エッジのエラーへの対策にこういった小さな子供達の頃から真剣に取り組むために
カリキュラムに含め、ルールへの対応を求めるのです。
前エントリーなどにも書いているように、ルールはトップ選手達だけのためではなく
全ての競技スケーターのためにあるという事です。
Wrong edgeの厳格化は、このような傾向が世界的に広がった為です。
この事は、コンパルソリーの廃止及び高難度技術志向の弊害でもあります。
ルール運用に織り込まれている事は、全ての選手へのフィギュアスケート本来の理念や原点回帰のために指針化されているのでしょう。
2008年度の講師は佐藤有香さんと田村岳斗さんでした。
2009年度は宮本賢二さんがメイン講師だったみたいです。
コリオグラファーとして優秀な講師に教えてもらう機会は貴重ですね。
凄くいい刺激を受けた事でしょう。
同じ動作をするだけでもこれだけの表現力やスケーティングの差が見えるのです。
所持級や年齢も近い世代でも、吸収力や表現力などに差がみえますね。
すぐに出来なくても良いのです…大切なのはエッジワークを正確に大きく滑るという事。
綺麗に見せるポイントを吸収する…『失敗してもいい。』 そんな言葉が響きます。。。
現在、選手の方や保護者の方は、ぜひ全てをご覧になって、翌日からの練習に組み込みましょう。
ムーブと共に、スケーティングの中のエッジワークを磨く練習は大事です。
子供達は、この合宿で多く刺激を受け。多くの事を学んで帰ってきます。
★ Moves in the Field ★ USA Figure Skating から学ぶ
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-98.html
今や、ジャンプやスピンなど競技会に必要な練習と合わせ、バレエなどの芸術的習い事などや基礎体力アップの陸上トレーニングも必要で、氷の上だけでの練習では足りないぐらい。
そこに、上記の基礎的練習の重要性がスケートの土台部分として差を付けるキーワードのように思います。
野辺山合宿での全体練習映像を見ていれば、この土台部分がしっかりした子供のスケートが伸びている事が判るでしょう。
降りる事が出来ないジャンプを永遠と自主練習するよりも、しっかりとした土台を作って
1週間後に挑戦してみましょう…
シングル・ダブル・トリプルと順番に繰り返しながら、同一種類のジャンプを同じようなリズムで跳べる為に練習する事が大事です。
1年間、しっかり土台部分を滑り込んだ選手は明確な差が生まれてくるでしょう。
【オマケ】
野辺山合宿は有名ですが、それ以前から【全日本強化合宿】が存在しています。
現在は野辺山合宿の後に開かれているようですね。
フィギュアスケート強化選手 | 財団法人 日本スケート連盟
http://www.skatingjapan.or.jp/national/national_list.php?sports_id=2
先の野辺山合宿での選抜選手の他に全日本ノービス選手権・全日本Jr選手権上位者・全日本選手権上位者などで構成されるエリート選手です。
特別強化選手・強化選手になる事が国際大会などへの派遣される、日本を代表する選手という証明みたいなものですね。
現代のスケート選手層は厚く、強化指定を受ける事はどのカテゴリーでも数%の狭き門。
才能ある選手でも、身体的成長の壁とスケーターがぶつかる技術の壁…それを乗り越えていく練習と精神面の成長が必要です。
私達の時代は、軽井沢にあった氷苑という宿舎を借り切っての1週間の強化合宿でした。
最終日だけが自由行動…地獄の6日間でしたね。
私達の時代は、氷上練習が無かったんですよね。 全てが陸上トレーニング。
スケート靴を持ってこなくていいって言われて不思議な気持ちで現地に向かいました。
早朝6時からの2キロのランニングに始まり…
午前は身体測定や運動能力測定、そして、物凄い陸上サーキットトレーニング…
午後は、柔軟系・筋力強化系のトレーニングを含めたサーキットトレーニング。
中学生~大学生と幅のある強化選手もトレーニングメニューに差は無し。
男女差だけがあるのですが、大変でした。
トラックを回りながら50mダッシュを繰り返したりランニング中心のメニューでした。
最後に走る1500m走(女子は1000m)×3本は最終ゴール者からインターバル1分で再スタート
3本のタイム差が激しい者は1本追加。(鬼) 各世代で標準タイムに満たない者も1本追加…
トレーニングに使わせてもらう高校までは片道1キロを2往復(午前午後)
1日に10キロ以上走らされまくりの6日間…
3日目には全員が階段を上り下りできない状態になるぐらいの筋肉痛に見舞われます。
みんな階段を這ってましたね。。。
午後のトレーニングは体育館でのサーキットトレーニングと柔軟系トレーニング…
コレが死にそうなぐらい筋肉痛の身体には堪える。。。
他にはトランポリンを使った、回転運動のトレーニング。
今思い返すと、努力と根性の時代ですからねぇ…
今では、やってはいけないトレーニングもやらされてましたね。
おそらく初めて参加した選手は、今までで一番きついトレーニングだったはず。
だけど、誰も脱落しないんですよね…
厳しいトレーニングだったので、泣きながらやってる女子選手も居ました。
そもそも、フィギュアスケートに関連しそうなトレーニングはトランポリンぐらいしか、それらしいものをやってなかったような気がします。
【追記】
そもそも合宿参加の初日に『トラブルを起こしたり、トレーニングについていけない方は帰ってもらいます。』って、言われるんだよね。。。
合宿出発前には師匠や倶楽部の方々から『途中で脱落して帰ってくるのは恥だからな。』って言われて来てるんですよ…
どっちにしろ、意地でも帰れないし、選抜されたという選手のプライドなんですよね。(笑)
【脱線モード】
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当時中学生の私は、ぷち大人の入り口を垣間見た体験でした。(笑)
男女ともシニアグループ・ジュニアグループの大部屋でTVなど娯楽など無かった。
夕食後から入浴を済ませて、就寝までの時間帯だけが楽しみな訳です。
1週間缶詰ですからね。。。
凄い筋肉痛に襲われてるんですけど、アイシングをお互いにやりあったりしてないと
翌日も酷い筋肉痛状態で走りまわされる。
結構コミュニケーションをとるわけです。
お酒を持ち込んでる大学生選手などもいましたから…(おいおい)
とっくに時効ですけど…
若い男女選手が大勢集まってるんですから、楽しいわけですよ。
もちろん、体育会系のノリですから、先輩・後輩の関係はとても大事…
いろんなかわいがりが有るんですよねぇ…
男子選手の間で起こる話(ピーだらけなので)はココでは書けません。。。(爆)
いろんな経験をしながら大人に近づき、競技会やこういったイベントを通して
選手同士は競技ではライバル関係だったりもしますが、競技を離れると、同じ道を究めようとする同士達なんです。
相手を打ち負かすような競技ではなく、自己最高の滑りをする事を目的としているのです。(脱線モード終了)
たまたまなのか判りませんが、2年間氷苑合宿に参加しましたが、特別強化選手の男女8名のうち、上位4名は参加してなかったんですよね。
男女共に全日本選手権の1位・2位選手…
あまりにもキツイ合宿だし、全日本選手権・世界選手権などへの調整のため回避しちゃうんでしょうね。
憧れの大先輩スケーター達、佐野稔・松村充・渡部絵美・小林れい子、各選手には残念ながらお会いできなかった。。。
なぜか、合宿最終日に渡部絵美さんだけが軽井沢に遊びに来てましたが…
強化合宿でご一緒した強化選手の方々は、みんな、数年のうちに全日本選手権でメダルを獲得していきましたね。
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★様々なレベルのスケーターを観よう…★
フィギュアスケートには小さな子供や愛好者などがスケートを始めたばかりのよちよちレベルから
世界最高峰のレベルまで途方もないレベルの差があり、一朝一夕では到達できない距離があります。
成長期のなかでも早くに始める方が優位である事も特徴です。
そして、成長期が終わり、成熟した大人からでは、なかなか上達しにくい側面もあります。
現在、世界のトップレベルの選手は幼少期からスケートを始めている選手が多く
最近は小学校低学年ぐらいまでに始めていないと追いつかないほどレベルが高くなってます。
ジャンプなどの技術の習得年数も短く、スケートを始めて2~3年でダブルジャンプを習得済みって子供も多い。
フリースケーティングが競技の中心ですので、エレメンツ習得に特化した練習が出来る上
その習得へのノウハウが指導者に広がり、効果的なトレーニング方法など、スケートそのものへの、新しい指導方法がある意味確立されているのだと思います。
そして、レベルが上がった選手が多いほど、周りの選手は刺激を受け、良い見本がたくさんいるので、見て技術を盗む事などの機会が増えた…
そして、ビデオ撮影機器など、自己を客観的に見る事が容易になったのもプラスに働いているのでしょう。
フィギュアスケートのエレメンツ習得は如何に正しいエッジワークで基本に近い形で質を上げていくかにかかっています。
我流では、矯正される事が少ない事から、クセの強いスケートに変わりますし、エラーを受けるレベルだと修正も大変です。
レベルの低いうちから、質の高いエレメンツを習得していく努力が、高難度技術習得の時の壁が低くなります。
★自主練習の方法論★ 【スケーター向け】
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-82.html
★ Moves in the Field ★ USA Figure Skating から学ぶ
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-98.html
この他にもスケーター向けのエントリーなどがありますが
一貫して大切な事を述べているのは基礎的技術の向上です。。。
フィギュアスケートを観る上でも、レベルの低い競技会から、徐々に高レベルの競技会を観るようになれば、少しでもBlogに書かれているルールなどのエントリーに対する理解も増えてくるかと思います。
フィギュアスケートにおける、新採点システムや旧システムも全選手のために存在しており
そのルールにおける理念も、全選手に高いレベルの技術習得を促す意味合いも有るという事を知るきっかけになるかと思います。
選手達・コーチ達もジャッジ達も、みな、全レベルの競技を見て、この世界で頑張っています。
小さな子供達はプロトコルの見方もわからないまま競技の世界に入り込み
そして、勝ち負けを経験し、ルールの非情さみたいなものを感じ、泣きじゃくる。
コーチや保護者から、滑走に対しての今後の課題点や、ルールの説明を受け、どんなエレメンツだと点数にならないのか、どうやれば点数がもらえるのかを知っていきます。
選手達は、ジャッジの採点に対して、普通文句を言いません。 指導者がそんな事は許しません。
自己の技術の足りない部分を悔しがり、そして完璧に出来る様になるまで練習していくのです。
ひとりの小さな子供が世界トップレベルの選手に到達したとしましょう…
その試合数は凄い数になります。。。
競技を見るファンの方々は選手生活最後の数年間の数十試合を観るだけでしょう…
競技の採点をするジャッジの方々も、低いレベルの競技会から始め、何十年もかかって世界最高峰や国内最高峰の競技会に参加出来るようになるのです。
選手達を何千人も見てきて、何百試合もジャッジとして参加してきてるはず。
もちろん選手時代にはたくさんの競技会を経験してきています。
稚拙なレベルから高度なレベルまで、全てを比較して見てきた。
現在世界最高峰の技術を擁する選手が小さな子供の頃に居た地域のジャッジは、その選手の小さな頃からジャッジングしてきた訳です。
選手達に対して保護者やコーチが愛情を持って接するのと同じように、ジャッジ達もまた、競技会やバッジテストを通して、愛情を持って接している。
このフィギュアスケート競技を通して、あらゆる繋がりを持つ者達は、フィギュアスケート界では立場は違えども仲間なのです。
この魅力あるスポーツが好きだからこそ、この世界で活動している。
スケーターの表現方法が違うように、考え方も様々でしょうが、基本的にスケートが好きでやっている事には大差は無いはず。
華やかな競技会に出場するためには、辛く苦しい練習を積み重ねている。
選手から、様々な立場に変わっていったとしても、この世界で生きる者達は、みな経験してきたからこそ、スケート界を支えているのではないでしょうか。
ファンの方々も、選手を応援し、アイスショーなどやチャリティーなどに協力してくれて、このスポーツを支えていってくれています。
企業などのスポンサーも大切な存在です。
日本におけるフォギュアスケート界は華やかなようで、現実は練習環境の減少が止まらず、厳しい未来です。
世界に通用する、素晴らしい選手を育てるには、裾野の拡大や豊富な人材の中から才能を見いだし、十分な練習環境を与えてあげる事。
華やかな部分だけを見ていては全体像は見えません。
普段のスケートリンクの状態や地方の小さな競技会から見ていけば、きっとフィギュアスケートを観る目が変わります。
私が言うのは、世界に通用するようなトップレベルの選手の演技は目の保養。
このレベルに到達する為に、全国各地のスケーターは練習に励んでおり、少しでも上のレベルを目指しています。
その中には、身内しか解らない様な小さなドラマがあり、故障などや金銭的事情や学業との両立の問題とか、技術の伸び悩みや、思春期特有の悩みや、身体的変化に苦しんだりしている…
こういった事を克服していって、世界のトップレベルに到達したら、初めて『こういった回りの支えがあってココまで来られた』というような、スポーツとしての美談みたいなものが世間に広まる。
どんな選手であっても、多かれ少なかれ、こういった事は経験してきているのです。
私が熱く表現するのも、そういった事を解ってもらいたいからです…
時にはコーチの怒号が響くリンクの様子や、各地域で行われる競技会などに足を運んでみませんか…
選手の様子だけでなく、観覧席に座り、ジャッジングの練習をするジャッジが居る事もあります。
選手も真剣・コーチも真剣…競技会を支えるスタッフやジャッジ達も真剣に取り組んでいる。
そういった事にふれる経験をすれば、安易なフィギュアスケートに対する、様々な立場の人々に簡単に批判の声なんて上げられないと思います。
今週末からジャッジセミナーが大阪で開催されます…
昨年はチラッと様子を見てきましたが、大変なセミナーです。
ああやってジャッジの方々も勉強してるんだなぁ…って妙に感心しましたね。
そりゃ真剣に覚えてないと審判出来ないからね。
Japan Skating Federation Official Data Site
http://www.skatingjapan.jp/data/main_fs010.htm
ジャッジングに必要な知識を暗記し、現場で短時間で判定する…
単純に覚えるだけなら努力で何とかなります。
実際の身体の動きと感覚的なものが備わっていないと理解不能になりますよね…
それでは正確に判定できないです。
自身の経験に裏打ちされたものとルールに書かれている意味を両方を習得していないと正確なジャッジングは不可能です。
審判の能力もスケーターとしての経験と努力を積み重ねた上での特殊能力だと思います。
Japan Skating Federation Official Results & Data Site
http://www.skatingjapan.jp/
上記サイトに載っていないオープン大会なども開催されています。
大都市圏ならば、年間に数試合開催されているのです。
一般の方々に解りにくいようなシステムやルール運用・さらに技術的な事や、スケートの性質や特性・競技における理念などが解りづらく見えにくいという声…
そういった声も、関係者は真摯に受け止めています。
解りにくいものや難しい事を簡単にする事も必要ですが、決して曲げられない部分もあるのです。
新採点システムのルール運用を簡単にわかりやすくしていこうとすれば、厳密な部分が無くなるし
旧採点システムのような曖昧な部分が復活してしまう。
進化させようと改善すれば、難しい部分はわかりづらくなる。
この世界に深く関わっている人々が知恵をしぼり、進化させていく為の努力をしている。
一般の方々にも解りやすいように、スケート界の事、技術やルールの事などを説明出来る様に、今後も頑張って表現していこうと思っています。
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
皆様のフィギュアスケートへの理解が広がれば幸いです。。。
★Figure Skating Guideline★ エントリー 一覧
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-109.html
世界最高峰のレベルまで途方もないレベルの差があり、一朝一夕では到達できない距離があります。
成長期のなかでも早くに始める方が優位である事も特徴です。
そして、成長期が終わり、成熟した大人からでは、なかなか上達しにくい側面もあります。
現在、世界のトップレベルの選手は幼少期からスケートを始めている選手が多く
最近は小学校低学年ぐらいまでに始めていないと追いつかないほどレベルが高くなってます。
ジャンプなどの技術の習得年数も短く、スケートを始めて2~3年でダブルジャンプを習得済みって子供も多い。
フリースケーティングが競技の中心ですので、エレメンツ習得に特化した練習が出来る上
その習得へのノウハウが指導者に広がり、効果的なトレーニング方法など、スケートそのものへの、新しい指導方法がある意味確立されているのだと思います。
そして、レベルが上がった選手が多いほど、周りの選手は刺激を受け、良い見本がたくさんいるので、見て技術を盗む事などの機会が増えた…
そして、ビデオ撮影機器など、自己を客観的に見る事が容易になったのもプラスに働いているのでしょう。
フィギュアスケートのエレメンツ習得は如何に正しいエッジワークで基本に近い形で質を上げていくかにかかっています。
我流では、矯正される事が少ない事から、クセの強いスケートに変わりますし、エラーを受けるレベルだと修正も大変です。
レベルの低いうちから、質の高いエレメンツを習得していく努力が、高難度技術習得の時の壁が低くなります。
★自主練習の方法論★ 【スケーター向け】
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★ Moves in the Field ★ USA Figure Skating から学ぶ
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この他にもスケーター向けのエントリーなどがありますが
一貫して大切な事を述べているのは基礎的技術の向上です。。。
フィギュアスケートを観る上でも、レベルの低い競技会から、徐々に高レベルの競技会を観るようになれば、少しでもBlogに書かれているルールなどのエントリーに対する理解も増えてくるかと思います。
フィギュアスケートにおける、新採点システムや旧システムも全選手のために存在しており
そのルールにおける理念も、全選手に高いレベルの技術習得を促す意味合いも有るという事を知るきっかけになるかと思います。
選手達・コーチ達もジャッジ達も、みな、全レベルの競技を見て、この世界で頑張っています。
小さな子供達はプロトコルの見方もわからないまま競技の世界に入り込み
そして、勝ち負けを経験し、ルールの非情さみたいなものを感じ、泣きじゃくる。
コーチや保護者から、滑走に対しての今後の課題点や、ルールの説明を受け、どんなエレメンツだと点数にならないのか、どうやれば点数がもらえるのかを知っていきます。
選手達は、ジャッジの採点に対して、普通文句を言いません。 指導者がそんな事は許しません。
自己の技術の足りない部分を悔しがり、そして完璧に出来る様になるまで練習していくのです。
ひとりの小さな子供が世界トップレベルの選手に到達したとしましょう…
その試合数は凄い数になります。。。
競技を見るファンの方々は選手生活最後の数年間の数十試合を観るだけでしょう…
競技の採点をするジャッジの方々も、低いレベルの競技会から始め、何十年もかかって世界最高峰や国内最高峰の競技会に参加出来るようになるのです。
選手達を何千人も見てきて、何百試合もジャッジとして参加してきてるはず。
もちろん選手時代にはたくさんの競技会を経験してきています。
稚拙なレベルから高度なレベルまで、全てを比較して見てきた。
現在世界最高峰の技術を擁する選手が小さな子供の頃に居た地域のジャッジは、その選手の小さな頃からジャッジングしてきた訳です。
選手達に対して保護者やコーチが愛情を持って接するのと同じように、ジャッジ達もまた、競技会やバッジテストを通して、愛情を持って接している。
このフィギュアスケート競技を通して、あらゆる繋がりを持つ者達は、フィギュアスケート界では立場は違えども仲間なのです。
この魅力あるスポーツが好きだからこそ、この世界で活動している。
スケーターの表現方法が違うように、考え方も様々でしょうが、基本的にスケートが好きでやっている事には大差は無いはず。
華やかな競技会に出場するためには、辛く苦しい練習を積み重ねている。
選手から、様々な立場に変わっていったとしても、この世界で生きる者達は、みな経験してきたからこそ、スケート界を支えているのではないでしょうか。
ファンの方々も、選手を応援し、アイスショーなどやチャリティーなどに協力してくれて、このスポーツを支えていってくれています。
企業などのスポンサーも大切な存在です。
日本におけるフォギュアスケート界は華やかなようで、現実は練習環境の減少が止まらず、厳しい未来です。
世界に通用する、素晴らしい選手を育てるには、裾野の拡大や豊富な人材の中から才能を見いだし、十分な練習環境を与えてあげる事。
華やかな部分だけを見ていては全体像は見えません。
普段のスケートリンクの状態や地方の小さな競技会から見ていけば、きっとフィギュアスケートを観る目が変わります。
私が言うのは、世界に通用するようなトップレベルの選手の演技は目の保養。
このレベルに到達する為に、全国各地のスケーターは練習に励んでおり、少しでも上のレベルを目指しています。
その中には、身内しか解らない様な小さなドラマがあり、故障などや金銭的事情や学業との両立の問題とか、技術の伸び悩みや、思春期特有の悩みや、身体的変化に苦しんだりしている…
こういった事を克服していって、世界のトップレベルに到達したら、初めて『こういった回りの支えがあってココまで来られた』というような、スポーツとしての美談みたいなものが世間に広まる。
どんな選手であっても、多かれ少なかれ、こういった事は経験してきているのです。
私が熱く表現するのも、そういった事を解ってもらいたいからです…
時にはコーチの怒号が響くリンクの様子や、各地域で行われる競技会などに足を運んでみませんか…
選手の様子だけでなく、観覧席に座り、ジャッジングの練習をするジャッジが居る事もあります。
選手も真剣・コーチも真剣…競技会を支えるスタッフやジャッジ達も真剣に取り組んでいる。
そういった事にふれる経験をすれば、安易なフィギュアスケートに対する、様々な立場の人々に簡単に批判の声なんて上げられないと思います。
今週末からジャッジセミナーが大阪で開催されます…
昨年はチラッと様子を見てきましたが、大変なセミナーです。
ああやってジャッジの方々も勉強してるんだなぁ…って妙に感心しましたね。
そりゃ真剣に覚えてないと審判出来ないからね。
Japan Skating Federation Official Data Site
http://www.skatingjapan.jp/data/main_fs010.htm
ジャッジングに必要な知識を暗記し、現場で短時間で判定する…
単純に覚えるだけなら努力で何とかなります。
実際の身体の動きと感覚的なものが備わっていないと理解不能になりますよね…
それでは正確に判定できないです。
自身の経験に裏打ちされたものとルールに書かれている意味を両方を習得していないと正確なジャッジングは不可能です。
審判の能力もスケーターとしての経験と努力を積み重ねた上での特殊能力だと思います。
Japan Skating Federation Official Results & Data Site
http://www.skatingjapan.jp/
上記サイトに載っていないオープン大会なども開催されています。
大都市圏ならば、年間に数試合開催されているのです。
一般の方々に解りにくいようなシステムやルール運用・さらに技術的な事や、スケートの性質や特性・競技における理念などが解りづらく見えにくいという声…
そういった声も、関係者は真摯に受け止めています。
解りにくいものや難しい事を簡単にする事も必要ですが、決して曲げられない部分もあるのです。
新採点システムのルール運用を簡単にわかりやすくしていこうとすれば、厳密な部分が無くなるし
旧採点システムのような曖昧な部分が復活してしまう。
進化させようと改善すれば、難しい部分はわかりづらくなる。
この世界に深く関わっている人々が知恵をしぼり、進化させていく為の努力をしている。
一般の方々にも解りやすいように、スケート界の事、技術やルールの事などを説明出来る様に、今後も頑張って表現していこうと思っています。
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
皆様のフィギュアスケートへの理解が広がれば幸いです。。。
★Figure Skating Guideline★ エントリー 一覧
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-109.html
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