★PCS 《Skating skills》 解説映像!?★
★総構成点(PCS)考察…★
過去2度のPCS考察を書いたのですが
筆者も勉強中という事もあり、2度の考察の間に
随分PCSに対する考え方にも変化が現れました。
最近、大変興味深い資料を発見したので紹介します。
ISUのセミナー資料映像だと考えられます。
ただ、現在もこの映像が使われているのかは不明です。
そして、この映像をUPした方へISUから削除依頼が入り、消されてしまう可能性も高い。
別に、外部に漏れてはいけない性質のものではないと思うのですが
消されてしまうのは、ISUは秘密主義?と、邪推されてしまいそうで、危惧してます。
フィギュアスケートのルールを深く知りたい。
という方々が、保存してくれる事を期待しちゃいます。
出来れば、英語の解説を和訳してくれる方が居ればいいのだけども。
尚、紹介映像には、選手の成功例・失敗例などが映っていますが
コンポーネンツの説明に必要な一例を取り上げる必要があるため
チョイスされているものと思われますが、ISUに悪意がある訳ではありません。
過去にも、技術面(GoE評価)の紹介映像に、良い例、悪い例が選手の成績に影響する。
と、言うような、陰謀論に繋げられるケースを目にしましたが、その様な事はありません。
何十年も前から、審判セミナーで使われる映像には、選手の成功例や失敗例の映像は使われていました。
(日本人選手では渡部絵美選手の2A映像は有名です)
基本的に外部の人間ではなくあくまで関係者専用のビデオですし
映像に出た例がジェッジングに影響する?って考えるほど審判にバイアスはかかりません。
人ではなく実例そのものを見てるだけで誰が?という事は無関係です。
子供に見せる教育ビデオじゃないのですから。
実際は審判初心者の研修用ビデオといった感じの性質だと思います。
★プロトコルから学ぶ…★
新採点システム(IJS)もしくは(CoP)と標記しています。
これに…転倒などの要素違反や演技時間違反・音楽違反・コスチュームや
① スケート技術 Skating Skills
定義:
総合的なスケーティングの質
スケーティング能力(エッジコントロール・フットワーク・加速させる能力)
氷上での流れや正確さ。
基準:
体幹のバランス、膝の使い方、正確な足裁き
リズム、パワー伝達、体幹を使った効率的な推進能力
重心を効率的に使う、無理のない加速
クリーンでコントロールの効いた滑走能力
ディープエッジを使ったコントロールされたステップ
パワー(エネルギー)・スピード・加速の多様性
多様な方向・回転方向・フォア・バックのスケーティング
片足スケーティングの習熟度や両足スケーティングの少なさ
【管理人説明】
スケート技術 Skating Skills
PCSの最重要ファクターとしてスケーティングスキルがベースだと思います。
極論になるかもしれませんが…
この要素が最も高い選手が上手な選手とも言える訳です。
SSは全てのエレメンツを含め全体を評価していると考えてます。
映像ではスピードや一歩の伸びなど見分けにくい部分も多く判り辛い。
深いエッジワークをこなし、尚且つスピードも豊富で良くコントロールされ
一歩の伸びやカーブを使う加速に優れ、膝の柔軟性を十分に使って氷に乗る技術…
膝や体全体を使う、効率よく氷を推す力と膝の柔軟性を使った引く(伸ばす)技術。
ターンなどステップ中に減速してしまったり両足を簡単について
バランスを回復しているような選手は上がりません。
効率的かつ多様なテクニックを使った加速技術。
様々な方向へのターンやステップの習熟度の高さ。
絶対的なスピードや、そのスピードを維持したままのエレメンツ実行力
また、その正確さ、バランス力、ダイナミックさなど、ゆっくりやれば簡単なことでも
他を圧倒するスピードの中で実行出来る能力などTV観戦では伝わりにくい事もあります。
4.1.1.ISU components. Skating skills. overview
http://youtu.be/bu1TFFHNZ7o
Winterさんに翻訳していただきました。(感謝)
http://jedai-01.jugem.jp/?month=201202
4.1.1.Skating skills overview
スケーティングは氷とブレードとの関わり合いで成り立つもの。
素晴らしいスケーティングとは、滑らかな動きや方向転換中のバランスの良さ、
加速、流れの持続性…。
これら全てが合わさって氷上に無理のない、自然な躍動感を生み出します。
スケーティングこそが、フィギュアスケートというスポーツの根幹をなすものなのです。
このビデオでは、スケーティングの質を見分ける目を養い、
良いスケーティングテクニックとは何かという知識を身につける事ができるように、
1.Balance(バランス)
2.Flow(流れ)
3.Sureness(確実性)
4.Speed(速さ)
5.Direction(方向性)
審査項目としてあげられている上記5点について一つずつ説明していきます。
4.1.2.ISU components. Skating skills. Balance
http://youtu.be/NzcS_HlgLKQ
4.1.2. Balance
審査員はスケーターが“何を”したかだけではなく、
“どう”演技したかを見なくてはなりません。
スケートで何をするにせよ「バランス」は成功のために必要不可欠な要素です。
バランスの良さは良いスケーティングの鍵を握っています。
滑っているときには体は動きの中で自然にバランスを取っています。
スケーターの重心はエッジの動きに合わせて移動していきます。
ブレードのバランスを取ることは常にもっとも大切なことです。
動きに応じてバランスの取り方も多種多様です。
ブレードのロッカー(カーブの頂点?)部分で滑る事の出来る選手は、
足元のコントロールがしっかりして見えます。
一般的には、前に滑るときはブレードの真ん中から後ろ部分に均等に体重をかけ、
後ろに滑るときはその反対に真ん中から前の方に体重をかけて、
トウピックを引っかけないように滑ります。
トゥピックが氷に触れてしまうと余分な力が必要になり、流れも余り良くありません。
正しいエッジワークを身につけるためには、
ブレードのどの位置でバランスを取るのか、どこが氷に接すればよいのかを
常に正確に理解する必要があります。
これによって余分な摩擦を避け、一蹴りごとの伸びを最大限に引き延ばすことが出来るのです。
きちんとバランスが取れていると、全ての動きをしっかりとコントロールすることが出来ます。
正しい姿勢は技術的にも(?)的にも大変重要です。【ワイリー】
しかし、バランスということを考える際には上体の位置を整えるだけではなく、
曲げる・伸ばすなどスケーターのカバーする範囲を大きくする姿勢を取ることも大切です。【テサモエ】
この映像では、スケーターはアップライトポジションを取ってはいませんが、
重心の殆どはブレードに等しくかかってエッジのコントロールを可能にし、
スケーティングの質を高めているのがわかります。【ランビ】
バランスは技術面にも振り付け面にも密接な関わりがあります。
次の例では、片足と片膝で進みながらターンをしている間ずっとバランスを保っています。
簡単そうに見えますが、そうではありません。
いつどこでバランスを崩してしまうかわからないのです。【バトル】
技術要素を行っているときにバランスを崩すと、着地に影響が出るので
見た目にもわかりやすいです。
ここでは重心が前に傾きすぎているため、バランスを崩し
流れが完全に止まってしまっています。【高橋】
安定した姿勢が維持できると、要素全体を通してバランスが取れ、
流れのある演技になります。【ボイタノ】
シンクロナイズド・スケートでは全てのスケーターが
バランスを維持することはチームの一体感を演出する上で欠かすことが出来ません。
様々な力の作用を考慮しなければいけないにもかかわらず、この映像では
16人が一体となって、完璧なバランスが取れています。
ペア・スケートではバランスを取ることは技の成否だけではなく、
安全性の面からも大変重要な事です。
男性がリフトをしながらターンをする際には多大なバランス能力が求められます。
ここでは男性がターンの一つで重心が前に傾きすぎてバランスを崩し、
最後にはコントロールを失っています。【デュベダビ】
スケーターが度々両足スケーティングをしている場合は、
バランス能力の不足を示していることが多いです。
多くの場合(両足スケーティングの多用は)目に見えて動きがぎこちなくなり、
時には足がもつれてしまう事もあります。【ボナリー】
4.1.3.ISU components. Skating skills. Flow
http://youtu.be/myHKTKu4j6U
4.1.3.Flow
Flow(流れ)- この言葉の定義は滑らかに、(?)、自在に移動すること。
流れのあるスケーティングは一蹴りの効率の良さ、
良い姿勢で膝と足首を使った軽やかで均等なストロークなどに表れます。
こうしたスケーティングは無理なくリラックスして滑っているように見え、
簡単にそしてあっという間に加速することが出来ます。【クーリック】
関節の可動域が広ければ広いほど、力強いスケーティングが出来るようになります。
膝と足首の動きは流れのある滑りを維持するには無くてはならないものなのです。【クーリック】
演技の中では、膝と足首の動きは力強いジャンプに必要不可欠なだけではなく、
素早く無駄のない加速にも欠かせません。これが流れのあるスケーティングにつながるのです。
【カート?】【サボイ】
流れのない滑りになってしまうのは、以下の7つの原因(大罪だって!)が考えられます。
この内の1つでも該当すると、ぎこちないスケーティングになってしまいます。
1.硬い膝
2.前屈みになりすぎる
3.つま先で蹴る
4.ブレードの間違ったポイントでバランスを取る
5.しっかり蹴らない
6.チョコチョコと短いステップを入れすぎる
7.浅いカーブで滑る
こうしたスケーティングはぎこちなく、硬く見えます。
流れのないスケーティングの例を見てみましょう。
まずここで、スケーターは加速するためにトウピックで蹴っています。
エッジに乗れずに短いぎくしゃくした動きをしているので、殆ど流れがありません。【ボナリー】
伸びのない滑りをする選手は、ストロークの数が多くなります。
そのストロークも質が悪く、蹴っても前にあまり進まないのがはっきりとわかります。【ハーディング?】
反対に、流れのある軽いストロークで音楽に合わせて動いていると、
自然に移動しているかのように感じられます。【浅田】
流れのあるスケーティングをする選手は、素早く加速できるので
より少ないストロークでリンク全体をカバーできます。【アブト?】
次の二つのシンクロナイズド・スケートのチームを比べると
加速や流れの維持のレベルの違いがよくわかります。
一つ目のチームは無駄のない、調和の取れたストローク、
力強くコントロールされたエッジさばきをしています。
ほんの2,3回のストロークだけで流れるようなスパイラルに入っていきます。
もう一つのチームは、スピードを上げるのが少し大変そうです。
4.1.4.ISU components. Skating skills. Sureness
http://youtu.be/hvSqpY2b_I8
4.1.4.Sureness
Sureness(安定性)-ブレードと氷がどう接するかを考えないスケーターは
スケーティングに安定感が欠けています。後ろに滑るときにはガリガリと氷を引っ掻き、
前に滑るときにはトゥピックで蹴ります。
直進するときにはふらついたりよろめいたりし、無理なエッジの使い方をします。
ターンでは横滑りし、エッジに乗り続けることが出来ません。
これは若い発展途上中のスケーターの滑りです。
成長過程のこの段階では、前に述べた“7つの深刻な大罪”をいくつも犯しています。
フラットエッジで直進したり、トゥピックを使って蹴ったり、バランスを失ったり、
ブレードが不安定だったり。全てはスケートの安定感の無さにつながります。【?】
安定したスケーティングは観客や審査員に安心感を与えます。
バランスを崩したり、流れの無いスケーティングをしたり、
浅くガリガリ引っ掻くようなエッジ捌きをしたりといった事を心配しなくても良いからです。
滑りがしっかりしているので、見る側は安心して演技や一つ一つのエレメンツを
楽しむことが出来ます。これは安定したスケーティングの好例です。【デロション】
素早く小さなステップを刻んだりターンをしたりする際には、
浅いエッジの方が深いエッジを保ちながら滑るよりも簡単です。
深いエッジで滑るには巧みなバランス感覚とコントロールが求められるからです。
次の映像では二組が全く同じステップを滑ります。
しかし左側のペアに注目してください。
エッジはより深く、ポジションはより正確で安定感があり、
より高いレベルの演技です。【テサモエ】【?】
4.1.5.ISU components. Skating skills. Speed
http://youtu.be/emOBxsV3atI
4.1.5. Speed
元来スピードはスケーティングスキルを見極めるもっともわかりやすいポイントです。
確かにスピードが増せば要素を行う際のリスクは高まりますし、演技も盛り上がります。
しかし単に滑る速度が速いと言うだけでは、良いスケーティングとは言えません。
スピードを制御してどれくらいの時間、どれくらいの距離を滑ったかを見ると スケーティングの質の良さを判断することが出来ます。
それではここで3人の素晴らしいスケーターの演技を見て、
要素に入る前の13秒間でスピードを上げるためにいくつストロークを入れているのか
数えてみましょう。【ボイタノ】【オーサー】【カート?】
1人目は7ストロークでリンクを広く使っています。
2人目は3ストロークでリンク全体をほぼカバーしています。
3人目も同じく3ストロークで加速しながらリンクの約1/3をカバーしています。
3選手ともジャンプに入る為にしっかりと加速しています。
どのように加速するかについては各選手ごとに方法は異なりますが、
それぞれ音楽に合わせて的確にスピードをコントロールすることが出来ています。
スピードは一気に加速することも出来ますし、長時間維持してリンクを広く使うことも出来るのです。
ゆっくりとした音楽を使っているからと言って、ゆっくり滑らなければいけないと言う訳ではありません。
動作はゆっくりでも、スピードを出してリンク全体を使って滑ることが出来るのです。
次のスケーターは瞬時に加速してスローパートの間中そのスピードを維持して滑っています。【佐藤】
4.1.6.ISU components. Skating skills. Direction
http://youtu.be/TPWzMvwWdPY
4.1.6. Direction
Direction(向き)とは前、後ろ、時計回り、反時計回り、大きなカーブ、
小さなカーブ、スケーティングの方向と身体の向きの相対関係などを指します。
どの方向に滑るか、その組み合わせは無限大です。
しかし多くのスケーターは同じステップやパターンを繰り返し滑りがちです。
一般的にはジャンプやスピンの回転方向と同じ向きに滑る方が、逆向きに滑るよりも簡単です。
優秀な若手選手の例を見てみましょう。ジャンプを跳ぶ前は反時計回りに滑っています。
その後少しだけ時計回りに滑って、すぐに向きを変えてまた反時計回りで滑走します。
再びほんの少し時計回りに滑り、また回転方向を戻してスピンに入ります。
これが悪い例だという訳ではありません。ただプログラム全体を通して
滑る方向に注意を払う必要がある、ということなのです。【アーミン?】
ジャンプの回転と逆向きに助走するのは難しく、滅多に行われません。
このスケーターはジャンプの回転と反対方向に助走を入れています。
続いて同じ選手が振り付け・曲の解釈の一部として滑る向きを変えています。
LBO-RFI-LBO-LFI とても単純な事に思えますが、
曲調に合わせて滑る方向を変えることで、演技が深まっています。【?】
ペア競技の選手にとって、何度も滑る方向を変えることは
難度を上げることにもなりますが、その分リスクも高まります。
このペアは絶えずスケーティングの向きを変えて滑っています。【ドムシャバ】
4.1.7.ISU components. Skating skills. Conclusion
http://youtu.be/R4P-T8OjnvQ
(まとめ) 審査員は選手の演技中に考慮しなければならない事柄が数限りなくあります。
要素の一つ一つを細部まで正確に審査するというのは殆ど不可能に近いことに思えます。
だからこそ各要素で押さえるべきポイントがどこにあるかを、
意識しなくても理解できていることが大変重要になってくるのです。
スケーティング・スキル(SS)では5つのポイントを重点的に押さえて審査する事としました。
同時にこの5つのポイントが得点を決める際の基準となります。
1.Balance - 演技全体を通してブレードのバランスコントロールが出来た滑り
or ぎこちなく、不安定な滑り
2.Flow - 安定したスピードで流れのある軽やかな滑り or 加速に苦心する滑り
3.Sureness - スケートを履いていることを忘れさせるほど安定感のある滑り
or ガリガリ、ぐらぐらした不安定な滑り
4.Speed - スピードの緩急をつけて演技を盛り上げている or スローでためらいがち
5.Direction - 演技全体を通して前後左右あらゆる方向に滑る or 同じ方向ばかり
さらに審査員は上記のポイントを「出来た」「出来ない」と単純に評価するのではなく、
どの程度出来たのか、演技の出来ばえ(割合)を可能な限り正確に
各要素の得点に反映させなければなりません。
スケーティング・スキル(SS)はフィギュアスケートの土台となる大切な技術です。
これこそが美しく、滑らかに、そして軽々と氷上を滑る、魔法のような動きを生み出すのです。
※ 映像の翻訳をWinterさんに、して頂きました。
この場を借りて、厚く御礼申し上げます。(お疲れ様でした)
**☆**:;;;;;:**☆**:;;;;;:**☆**:;;;;;:**☆**:;;;;;:**☆****☆**:;;;;;:**☆**:;;;;;:**☆**:;;;;;:**☆**
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
私のスケートを見る視点はみなさんと少し違う部分がありますのでご了承下さい。
FS関係者でも立場の違いで見るポイントはみんな違います。
コーチはコーチならではの視点・コリオはプログラムを、ジャッジはジャッジングポイントを
選手は何か参考になる事はないか?って感じで経験者でも違うのです。
Skater_Sakura Twitter
https://twitter.com/#!/Skater_Sakura
2010年よりTwitter上でつぶやいたフィギュアスケート関連のツイート集をまとめています。
FSルールの説明や技術考察など、FS観戦に役立てば幸いです。
Skater_Sakura フィギュアスケート関連ツイートまとめ
http://togetter.com/mt/Skater_Sakura
拙Blog記事を参考にして頂く事は大変光栄ですが
記事の引用や転載は、コメント欄で結構ですので連絡をして下さい。
Blog記事内容の無断転載・引用はお断りしています。
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★PCS 《Transitions》 解説映像集★(映像翻訳コメント募集中)
PCSの勉強に役立つ映像だと思っています。
映像の翻訳を、皆様のご協力で完成させたいと思っています。
ご協力頂ける方はコメント欄へお願いします。
Program Components Explanations
Transitions/Linking Footwork & Movement
② 要素のつなぎ Transitions
プログラム中のエレメンツをつないだり、その価値を高めることによって
要素が孤立せずにプログラムの一部をなすような
いろいろなステップや動きを取り入れ、流れの後にも繋げる動きを評価する。
プログラム全体の密度の濃さやバランスを繋ぐことを表すと考えてください。
基準とされる内容は少なく抽象的ですが
スピードやパワー、フットワーク、ポジション、動作などを
多様性・難度・複雑さ・質・独創性などを複合的に判断しており
高度なプログラムの技術的見地が必要な項目です。
この要素のつなぎも、技術力の高さに裏づけされた
エレメンツ実施能力が伴っていなければ、それほど評価は上がりません。
5.1.1.ISU components. Transitions . Transitions overview
トランジッション(技のつなぎ):概要
トランジッションとは、具体的に何を指すか?
トランジッション(つなぎ)は様々な方法で行う。
例えば多彩な/難易度の高い/複雑なステップや、肢体の動き、指定要素以外の技を、それぞれ流れが途切れることなく、また指定された各要素の入りや流れの後にも組み入れられるものを指す。
その各基準の話の前に、トランジッションとして有効な、様々な種類のステップや動きをお見せしよう。
トランジッションの技は、ステップのトランジッション、スケーティングの動きのトランジッション、肢体の動きのトランジッション、それと指定要素以外の要素のトランジッションがある。
5.1.2.ISU components. Transitions . Footwork transitions
5.1.2. ISU components. Transitions . Footwork transitions
We begin with footwork transitions which are executed in steps and turns in different directions.
Steps are considered as stroking, progressives, crossovers, edges, change of edges, cross rolls, toesteps, mohawks, and choctaws, etc.
Turns are considered as three-turns, double threes, twizzles, brackets, counters, loops and rockers, on inside and outside edges.
Directions are forward, backward, clockwise and counter clockwise.
(0:50) This video will demonstrate the use of a variety of transition tools, mainly consisting of footwork. Even though step sequences are technical elements, the footwork in that can also be used as transitional tools.
Loop, toestep, cross roll, counter, three-turn, spread eagle, cross overs, edges, three-turn, edges, progressive, mohawk, preparation, triple Axel, cross-under, crossovers, mohawk, crossover, counter, rocker, crossovers, preparation,triple flip, triple toe, mohawk, deep edges,
bracket, beginning of circular step sequence. (1:55)
(2:19) conclusion of step sequence, crossovers, edge, counter, crossover, rocker, choctaw, triple Lutz, deep edges, spin element, exit, three-turn, deep edges, spin element, three-turn, chasse, double-three, into straight-line step sequence. (3:11)
(3:33) Chasse, deep edges, into spin element.
(3:50) In this program, the following footwork transitions were used:
the steps included progressives, crossovers, cross unders, crossrolls, mohawks, Choctaws, and toesteps.
For turns, there were loops, counters, rockers, brackets and three-turns.
5.1.3.ISU components. Transitions . Skating movement transitions
(2:42) In this video clip, the skater performs a spread eagle as a separate transition not linked to any listed technical elements. However, here a Ina Bauer is performed immediately prior to a jump combination and would be regarded as more valuable.
5.1.4.ISU components. Transitions . Body movement transitions
5.1.5.ISU components. Transitions . Non listed element transitions
(0:34) The skater lands her double Axel will full body movement and continues in a round a circle into a half Loop ballet jump.
(0:49) Here we see a half waltz jump, half Walley. Split jump, butterfly, half split Loop, hop, and inside Axel. Half Flip jump, hop, hop. Walley to the left, Walley to the right, into a tree turn followed by a triple Toe Loop.
5.1.6.ISU components. Transitions . Variety
(0:58) Body moves- only arms and head. Dance lift. Crossovers. Strokes. Crossovers. Strokes. Crossovers. Mohawk. Mohawk. Double Axel. Triple toe. Counter move. Mohawk. Strokes. Mohawk. Crossovers. Triple toe. Strokes. Change of position. Crossovers. Change of position. Crossovers. Twist lift. Crossovers. Mohawk. Crossovers. Throw jump. Although not all transitions were mentioned in this one-minute and forty seconds, this team did perform 15 footwork transitions, no skating movement transitions, no partial body movement transitions, and one non-listed element transition.
(3:08) We now look at the same team 3 years later, in 2004. You will notice an increase in the variety of transitions. Body moves, legs, arms, head, torso. Skating movement. Dance lift. Three turn. Steps. Bow. Crossovers. Mohawk, Mohawk, double Axel. Triple toe. Crossovers. Arabesque. Double three. Change of position. Steps and moves. Change of hold. Throw jump. Skating move. Crossover, step forward. Mohawk, Mohawk, triple toe. Body moves, legs, arms, head, torso. Death spiral.
(4:56) During this 1min and 40 seconds, the team performed 8 footwork transitions, 4 skating movement transitions, full body movement transitions, and 1 non-listed element transition. We will now show you the remainder of the 2004 performance where you will see a wide variety of transitional tools and the use of whole body parts.
5.1.8.ISU components. Transitions . Intricacy
5.1.9.ISU components. Transitions . Quality
5.1.10.ISU components. Transitions . Prior to giving a score (part1)
5.1.10.ISU components. Transitions . Prior to giving a score (part2)
5.1.10.ISU components. Transitions . Prior to giving a score (part3)
5.1.10.ISU components. Transitions . Prior to giving a score (part4)
5.1.11. ISU components. Transitions . Conclusion
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
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FS関係者でも立場の違いで見るポイントはみんな違います。
コーチはコーチならではの視点・コリオはプログラムを、ジャッジはジャッジングポイントを
選手は何か参考になる事はないか?って感じで経験者でも違うのです。
Skater_Sakura Twitter
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2010年よりTwitter上でつぶやいたフィギュアスケート関連のツイート集をまとめています。
FSルールの説明や技術考察など、FS観戦に役立てば幸いです。
Skater_Sakura フィギュアスケート関連ツイートまとめ
http://togetter.com/mt/Skater_Sakura
拙Blog記事を参考にして頂く事は大変光栄ですが
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Blog記事内容の無断転載・引用はお断りしています。
記事の紹介&トラックバックは大歓迎です。
リンク元URLをサイト内で明記して下さい。
画面の向こうには、数多くの閲覧者の方々がいらっしゃいます。
選手個人及び関係者 コメント投稿者・閲覧者などへの記述には
礼節や一般常識を守って頂けますようお願い申し上げます。
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やむを得ず、しかるべき処置を講じる場合があります、予めご了承下さい。
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★PCS 《Performance/Execution》 解説映像集★
ISUのセミナー資料映像だと考えられます。
PCSの勉強に役立つ映像だと思っています。
尚、紹介映像には、選手の成功例・失敗例などが映っていますが
コンポーネンツの説明に必要な一例を取り上げる必要があるため
チョイスされているものと思われますが、ISUに悪意がある訳ではありません。
過去にも、技術面(GoE評価)の紹介映像に、良い例、悪い例が選手の成績に影響する。
と、言うような、陰謀論に繋げられるケースを目にしましたが、その様な事はありません。
何十年も前から、審判セミナーで使われる映像には、選手の成功例や失敗例の映像は使われていました。
(日本人選手では渡部絵美選手の2A映像は有名です)
http://www.isu.org/vsite/vfile/page/fileurl/0,11040,4844-152086-169302-64121-0-file,00.pdf
③ 演技力/実行・遂行力 Performance/Execution
演技力/実行・遂行力 Performance/Execution
フィギュアスケートは芸術か?スポーツか?などの議論を呼ぶ演技力と解釈されている項目…
プログラムの音楽性の表現・ハイライトやストーリー性・キャラクター性などを
スケーティングで表す能力の評価だと思います。
観衆との目に見えないつながり(スケーターが内面から打ち出すエナジー)
を観衆が受け止め、その肉体的、感情的、知性的な関わりを
感じる事が出来ているか? って部分は、みなさんが一番ストレートに
感じる事が出来る項目だと思います。
ISU components. Performance & execution (要約のみ)
3.1.1.ISU components. Performance & execution. Performance & execution overview
3.1.1.PE overview(概要)
Performance(演技力)とはスケーターが様々な動きを通して
演技の細部まで表現するために、伝えたいことを理解して(Intellectual)
身体の使い方(Physical)や感情表現(Emotional)をどう工夫するかということ。
Execution(出来栄え)は動きの質や正確さを指す。
【ジュベール】PEは身体の動きでプログラムを表現するということなので、
全体を通して技術要素を一つ一つ確実に行う力が求められる。
【カペラノ】演技全体を通してそのプログラムの持つメッセージを理解して観客に伝え、
感情表現をすることが大切。
【雪組】それ一つではさしたる意味を持たない細かな動きや表現が、
プログラム全体としてつながると特別な意味を持ち、心に残る演技となる。
3.1.2. ISU components. Performance & execution. Physical, emotional & intellectual involvement
3.1.2. PE Physical, emotional & intellectual involvement
(身体的・感情的・知性的なかかわり)
音楽やメッセージの意味するところを理解して(知性)
動作でそれを表現し(身体)、観客や審判に気持ちを伝えること(感情)。
【雪組】知・体・情の三点全てに高レベルでコミットしている。
{※多分音楽の著作権の関係で音声が消されているので以前のツイートのままです。}
3.1.3. ISU components. Performance & execution. Carriage
3.1.3. PE Carriage(身のこなし)
コントロールされた身のこなしや目的に合わせた姿勢のこと。
《姿勢の例》①猫背 ②胸を反らすために背中も反っている ③正しい姿勢;肩と腰が直線
【チャン】力強い背筋のポジションにより安定した姿勢が取れているから、
頭や腕を伸ばして身体の中心軸から離れてどんな体勢をとっても全ての動きがぶれず、
常に美しい身体のラインが保てている。
見た目が美しくなるだけでなく、身のこなしが良ければ一つの要素から次の要素への移行も
容易になるので、Carriage(身のこなし)の善し悪しは全ての構成要素に関わってくる。
3.1.4. ISU components. Performance & execution. Style, individuality & personality
3.1.4. PE Style, individuality & personality(スタイルと個性)
独創的なボディラインや身体の動き。個性的・芸術的な動きによって
プログラムを通して感情などを表現し、観客にメッセージを伝える力。
伝えるメッセージ自体はストーリー性があっても、単に動作の美しさだけであっても構わない。
【ホフノビ】スタイルと個性がPEに大きく貢献している演技
3.1.5. ISU components. Performance & execution. Clarity of movement
3.1.5. PE Clarity of movement( 動きの明瞭さ)
全身を使った美しいラインで表わされる的確な動作・表現。
【トトマリ】上体(胴・頭・腕)の動きが二人でピッタリ揃っていて
一つのポジションから次のポジションへの動きが明確。
3.1.6. ISU components. Performance & execution. Variety & contrast of movement
3.1.6.PE Variety & contrast of movement(動きの多様性とコントラスト)
体全体やブレードの動きの速さ、リズム、強さ、大きさ、高低、姿勢や角度などを
どう工夫するか(多様性)。
【サフソル】上記のポイントを明確に使い分け(コントラスト)、
正確に表現することで音楽に合わせた見せ場を作ることができる。
3.1.7. ISU components. Performance & execution. Projection
3.1.7. PE Projection(投影)
全身をくまなく使って音楽の感情面をどう表現するか。
【マリパト】二人の一体感・ケミストリーが演技を通してビシバシと伝わってくるので
観客も二人の迫真の演技に引き込まれる。
3.1.8. ISU components. Performance & execution. Unison
3.1.8. PE Unison(同調性)
ペアやダンスで同じ動作または対称的な動作が二人でピッタリ揃うこと。
【パントン】二人の演技のバランス、互いの距離の取り方、
スケーティングの技術が揃っていること。これら全ては表現力に不可欠。
3.1.9. ISU components. Performance & execution. Conclusion
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
私のスケートを見る視点はみなさんと少し違う部分がありますのでご了承下さい。
FS関係者でも立場の違いで見るポイントはみんな違います。
コーチはコーチならではの視点・コリオはプログラムを、ジャッジはジャッジングポイントを
選手は何か参考になる事はないか?って感じで経験者でも違うのです。
Skater_Sakura Twitter
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2010年よりTwitter上でつぶやいたフィギュアスケート関連のツイート集をまとめています。
FSルールの説明や技術考察など、FS観戦に役立てば幸いです。
Skater_Sakura フィギュアスケート関連ツイートまとめ
http://togetter.com/mt/Skater_Sakura
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