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★ルール考察を考察する…★ 考察のアプローチとは?

フィギュアスケート競技を語るBlogやWebサイトは数多く存在し
様々な考察があり、多様な意見が存在する。

今回はフィギュアスケート競技のルールについて考察する事の有効性を考えてみます。

FS競技の誕生は、氷の上でいろんな技を披露し合い、どっちが凄い?って遊びをルールにしていった…
不公平感があれば、楽しくないので、ルールを公正化しようとするところから始まった。

まず、FS競技の競技ルールは、どの様な性質で取り決められ、どの様な形に変化したのか?
また、その競技性質的に、採点競技特有の評価、という形にはハッキリとした定義や基準を元にするものと
人の感じる感覚的なものを評価しようとする、曖昧というか、ゆらぎ的な性質の芸術性などの評価と
大きく分けて、二つの評価を審査している競技だという事があります。

私が感じた、フィギュアスケートのルールを考察しているケースの大半は
TOPスケーターなどが集まる競技会や、その選手達の競技結果・成績・判定などを元に考察するケースが多い。

拙Blogでも、様々な競技会や選手の成績に関してのアプローチから
ルールなどの説明等を行っていますが、基本的に選手側の立場だけから説明を行うと
正しく伝わる場合と、そうではない場合があると思い、ルール上の見地から説明を行う事が多い。

ルールの性質は常々、全ての選手のために策定されている。

一部のTOP選手の為だけに存在しているのではなく、ルールはこの競技に関わる全ての人間に適用されている。
その見地から説明する必要があると思っています。

ですので、特定の選手がルール上の不利益を受けた。とか…
逆に特定の選手が利益を得た。には、非常に違和感を感じます。

競技には順位が存在しますが、必ずしも勝つ事だけが全てじゃない
自己ベストを更新する事も大切ですよね。
出場メンバーを見れば、自分の実力がどのぐらいの位置にいるか?
は、本人もコーチもある程度の予想は立ちます。(FSファンの方もね)

TV報道も無い、有名スケーターも居ない、名もなき選手達(語弊がありますが)が集まる競技会で
競技結果や判定結果に対する論争は起こるでしょうか…

世の中で行われているFS競技会は世界中で行われていて、そのほとんどは
出場した関係者が中心で、普通のファンの方々はそれほど注目されていない。

注目されるのはTV放送があり、TOPスケーターが集まるメジャー競技会です。

様々な選手のファンが、その競技結果に対して
いろいろ思う事があるから、議論や論争になるんですよね。

私がここで問題提起したいのは、特定の選手への競技結果や判定のケースや
複数の選手の、比較による、競技結果や判定に対する考え方の問題です。


競技結果や判定結果が妥当なのか?妥当ではないのか?

を、選手側だけの視点だけで論じ、議論して、果たして正しい答えが見つかるのか?
ルール側の視点と両方を客観的に見た上で、公平に見なければ成り立たないのでは?

一人の選手の競技結果や判定結果を受けて、不当だった!不正が行われた!は、短絡的ですよね。

対選手比較の、方法論問題もあります。
競技ルールの考察や運用への考察を、選手側の論理だけで考察するのは危ういと思うのです。

応援している選手の判定がエラーを受けた。 その差で勝利を逃した。
凄く残念で、ついルールや審判のせいにしたくなる気持ちは凄くよくわかります。

でも特定の選手に対するルール部分の影響から入るのではなく、ルールそのものから客観的に入っていくべき。
特定選手の判定などの前提だと損得勘定議論にしかならないと思うのです。

FSに限らず、ルールというのは、その世界の中に関連する人々全てのために存在し公平に運用されるべきもの。
誰それを前提で考察するのは先に述べたように損得勘定的な思考に陥りやすい。
まず、客観的にニュートラルな状態で考察しなけりゃ、議論の意味が無くなる。
その方法では間違いを起こす元になる。と、思っています。

競技ルールというのは、個人・国などに有利になるように主張しあい変化してきた。
だけど、大前提であるべき公平性部分は絶対に曲げられない。根幹部分は変えられないんです。
与えられた競技ルールに対応して最高のパフォーマンスになるように対策する事が大切なんです。

人の姿形や性格は誰一人違うのと同じ様に単純な2極論的な思考では図れない、と、思ってます。
スケートのプログラムの評価だって採点だって、単純比較では図れない。
良いか悪いか、好むか好まざるか、損か得か…そんなもんじゃない。
ルールは万人に公平であるように考えられるはずで、2極論的な思考だと落とし穴にハマると考えてます。

採点競技系のスポーツ評価は多様な価値観など、様々な観点から複数の人間が採点に当たる。
広い視野や様々な演劇などの豊富な知識も必要。
更に、国際的なスポーツなので、様々な国ごと、地域ごとの文化的背景や地域性、人間性が存在する。
戦争などの歴史的背景も大きく影響しているとも感じる。
単純な2極論で片付けられるようなスポーツじゃないと思ってます。

FSのプログラムにはそれぞれの要素に難易度が存在し基礎点がある。
要素ごとに採点されるが、難易度とは別にGoE(実行されたグレード)の評価で-3~+3まで7段階ある。
質の高さに大中小・ミスにも大中小のグレードがある。
PG全体の評価でミスだけに注目するのは片手落ちですよね。

FS競技において一番、ファンの方々との印象と競技結果の違和感に関する内容では
【見た目上のノーミス】という言葉が、非常に厄介なんです。 

採点結果への不満の多くは、このコケないで滑りきった、見た目のノーミスなんです。
これに対して、高度な技術を実施した選手がいくつかのミスを犯したケースの比較。

見た目のノーミス滑走 vs 高難度PGだがミスのあった滑走

この順位結果や判定結果で大きく波紋を呼ぶ。

競技関係者はミスしている部分は見逃しませんから、ファンの方々はノーミスだったと思っていても
競技結果や採点結果を見た時に『ミスなど無かったように見えたし、解説者も賞賛していたのに何で?』から始まるのだと思います。

この厄介な【見た目のノーミス】は、選手自身やコーチなど関係者も、つい口にしちゃう。

『ノーミスで滑れて良かった』
と、言えば、ファンの方々はそうだと思う。
審判は細かいミスも見逃さず、キッチリ公平性を期す為にGoEなどで反映させてる。
ココがファンの方々が感じた印象との大きな溝になる。

個人的には、この何度も耳にした『ノーミスで滑れて良かった…』 系の発言に対して
『ノーミスって言うなよ…』  っと、画面にツッコミを入れそうになります。
(大きな誤解の元になる可能性があるから)


『転倒せずに、大きなミス無く滑る事が出来て良かった…』
なら、細かい所でミスが散見されていても誤解される事は無いはず。

さらに、厄介な事に拍車をかけるのがTV放送です。

TV放送では【見た目のノーミス】の滑走に関して、実況がすぐに言及し、解説者もそれに沿った説明になる。

ミスしているのか自分で判断出来ないのに
『成功しましたっ!』『ノーミスの演技ですっ!』と、先走る実況アナウンサーも居ますよね。

『いえ、この滑走は転倒こそ無いものの、いくつかミスが有ってノーミスとは言い難い…』

となれば、ネガティブ解説者のレッテルが貼られるし放送イメージも悪くなる。
そこで、結局、ノーミスで滑ったイメージが形成される。

【見た目ノーミス】の弊害は採点問題へと直結し【ノーミスイメージ】だけが一人歩きし始める。

転んでいなければ、ノーミスの演技だった。 では、ちょっと無理があるんです。

『ノーミスだった○○選手はsageられて~!コケた○○は(呼び捨て)ageられた~!』(怒)

みたいなパターンが続出する。 結局、解説者などが正確に伝えないと、一般の視聴者は正しく判断出来ない。
スポーツは勝敗が決まる訳ですから、極力、その勝敗を分けた原因や理由を説明する必要があるのですが
エンターテイメント性を追求するのか、競技の深い部分は、後回しされている事が多いのが原因だと思います。

TV局の必殺技報道や安易な対決姿勢演出など、凄く単純な手法で、多くの誤解など振りまいた事は、人気の普及には感謝しますが、残念な部分でもあります。
必殺技煽りより、全体の難易度へ言及して、ミスの重さを説明すれば、それほどノーミス誤解は広がらないはずなのにね。

見た目のノーミス至上主義のような風潮が支配すれば、無難な要素構成で
難易度を落として、ミスなく滑る事が優先されるようになる。
完成度追求もスポーツ性追及も、両方のバランスが取れているからおもしろいんです。


何かの事象に対して議論をする場合、その答えを出す必要がある為に、白か黒・損か得かのように
どちらかの意見が正しいのか? に、行き着かなければ解決していない。と、いった思考が
議論の場で支配するからだと思います。
白か黒だけではなく、グレーゾーンもあるんだと、曖昧さを受け入れる余裕がなくなっていくのかもしれません。

Blogなどの個人のフィギュアスケート競技に関する情報発信サイトの影響も大きいでしょう。
個人の選手側の立場からルールや判定結果への言及した内容が、自分の感じた印象と合致し共感する。

応援している選手も、他の選手にも敬意を払い
分け隔てなく応援する素晴らしいサイトが数多くあります。


勝因でも敗因でも、採点の部分は客観的な視点で分析し、全ての選手の健闘を讃えてる。

でもたまに、残念なサイトもあるんですよね。
過激なところは少ないでしょうが、少なからず、応援している選手の判定に憤慨し
ライバル選手や判定を下した審判を批判しながらBlogを更新しているところがあるんですよね。

中には選手に同情しているかのようなケースも…
スポーツなんですから、勝敗はつきものですし、負けたから可哀相とか
負けたのはルールのせいだ! というのは、応援しているアスリートに対して失礼な事だと感じます。


FS競技において、最も象徴的で採点競技ならではの評価はPCSでしょう。
PCSに対する審判の点数は差が出て当然でしょう。
特に国際感覚は国・地域で違う(文化・習慣など)
統一されたISUのセミナー研修ビデオを見ていても、楽曲の好み・背景など違いがある。

PE/CH/INなどは、評価が審判ごとに分かれるケースも結構多い。

過去の支配関係や戦争の影響など人類の歴史的影響や背景もある。
ルール上は審判の主観・価値観はある程度出す事も許容されている。(裁量権)
故に多人数で突出した数値(上下カット)を排除した平均値を採用して公平性を担保しようと決められているんですよね。

自分の感覚とは違う=おかしい では、短絡的だと感じます。

少なくとも、ルール制定側の人間の多くは、選手側の視点も審判側の視点も両方経験している。
さらに、常に公平性・客観性を求められる立場の教育を受け続けています。

ルールなどに対する思考も、選手側の立場から見るのか?
ルール制定側の立場から見るのか? 両方の視点を客観的に見るのか? 自身の感覚のみで見るのか?
その違いが最も大きい。 自己=標準という幻想もある。
自分の思考は本当に正しいのか?も疑う必要がある。(自戒を込めて)

FS界の過去の歴史上の出来事も踏まえ、反省すべき事は反省し
どの国であろうとも、公平だと感じてもらえるようにルールも少しずつ改正し
その改正理由の多くは、技術進化を促す性質のものが大半で
決して選手を罰するために策定されている訳ではなく、克服していけば成長に繋がるはずだ…
と、いうような信念の元に策定されている。

ルール改正の変遷は、時に選手に厳しくもあり、頑張って克服してきたケースではご褒美もある。
バランスを取っていく為に、部分的に厳しくなれば、他方は緩和というように、考えられている。

選手側だけの視点ではなく、FS界全体から観察する視点も持って欲しいのです。
過去の象徴的なルール改正部分は対応してくる選手が出てきたから進化してる。
ルールはFS界全体のレベルアップのために制定されている。という部分にも注目して欲しいのです。

★PCS再考察… 5コンポーネンツとは?★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-143.html

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