★プロトコルから学ぶ…★全ての選手が成長する為に…
2012 フィギュアスケート世界選手権も終わりました。
2011-2012シーズンも日本代表選手たちの素晴らしい活躍で
ペアでは史上初、銅メダル獲得の高橋成美/マービン・トラン組が輝き
男子シングルでは高橋大輔・羽生結弦、両選手の銀&銅メダルと史上初のダブル獲得
女子シングルでも鈴木明子選手の苦労の末に掴んだ初の銅メダル。と
素晴らしい成績を収める事が出来ました。 おめでとうございます。
それぞれ、感動的な滑走でした。 (涙腺が緩むようになりました)
小塚崇彦選手は少し不運な転倒などが響き11位という成績で終えましたが
Twitterでも言及したように決して惨敗ではなく、攻めた上での結果でした。
村上佳菜子選手は躍進の5位入賞と、着実にステップUPをし成長を感じさせる滑走でした。
SP2位という表彰台も夢ではない位置でのFS経験は、物凄く勉強になった事でしょう。
浅田真央選手はご家族の不幸などもあり、苦しいシーズンだったかも知れませんが
高いスケーティング能力を有し、好不調のあるジャンプでは悔しい思いをした事も有りましたが
佐藤両コーチの元、常に進化を目指す姿勢は素晴らしいと思います。
少し残念な結果になった、クリス・リード/キャシー・リード組は
怪我の影響もあってFSに進出出来ませんでしたが、来シーズンはきっと巻き返す事でしょう。
Skater_Sakura フィギュアスケート関連ツイートまとめ 2012年3月分~FS世界選手権
http://togetter.com/li/281800
今回のエントリーは過去記事を元に手直しをしてUPしています。
競技会が終了すると、拙Blogにも若干訪問者が増えます。
Blogへの検索キーワードの上位もルール関連が並んでいます。
皆様の疑問解消に役立てば幸いです。
競技結果を受けて、選手・関係者やファンの方々もチェックするプロトコル。
選手や関係者も、今後の練習や成長に必要な情報が満載のプロトコルを確認します。
プロトコルを見る上で必要な事を加筆しています。
J SPORTSさんサイトより画像をお借りしてきました。
クリックで全体が表示されます。
J-Sportsサイト掲載の画像に説明文を赤字で追加しています。
リザルトページには競技結果の他に、競技結果の詳細を表すプロトコルが
競技終了後にPDFで公表されています。
採点方法の概略や結果の見方については
フィギュアスケート資料室で詳しくまとめられていますので、ご覧になってください。
フィギュアスケート資料室 - 採点方法の概略
http://www.geocities.jp/judging_system/navi.html
フィギュアスケート資料室 - 採点結果の見方
http://www.geocities.jp/judging_system/detail/index.html
フィギュアスケート資料室 - 採点結果の見方3
http://www.geocities.jp/judging_system/detail/score.html
1~5までの総要素点に関しては、比較的ご存知の方が多いでしょうから割愛します。
ポイントとなる部分は上記 採点結果の見方3にある 6と7の項目です。
総構成点(PCS)の詳しい内容は以下のエントリーをご覧下さい。
★PCS再考察… 5コンポーネンツとは?★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-143.html
6 プログラム構成要素(演技全体に対する採点基準)の各項目が並んでいます。
※ 赤字はシングル・ペア
SS Skating Skills(スケート技術) ― スケーティングの質、スピードなど
TR Transitions(要素のつなぎ) ― 要素と要素の間のステップ、要素の入り方・出方など
MO Linking Footwork/Movements(同上/アイスダンスでの表記)
PE Performance/Execution(演技力) ― 身のこなし、スタイル、スピードの変化など
PF Performance(同上/アイスダンスでの表記)
CH Choreography(振付け) ― プログラム構成の調和、ハイライトの分布など
IN Interpretation(曲の解釈) ― 音楽に合わせた動き、音楽の表現など
IT Interpretation/Timing(同上/アイスダンスでの表記)
TI Timing(タイミング) ― (コンパルソリーダンスのみ)音楽に合わせた動きなど
7 プログラム構成要素の係数(Factor)です。
どの競技でも構成要素は10点満点で採点されますが、技術要素の数や難度の違いにより技術点は大きく違います。
そのバランスを取るため、競技ごとに定められています。
アイスダンスではまた、項目間の重要度を反映させるために細かく差がつけられています。
ISU規程 第353条第1項l)
『プログラム・コンポーネンツの各項目に対するパネルの点数は、さらに以下の係数を乗じる』という項目があります。
男子: SP:1.0 FS:2.0
女子: SP:0.8 FS:1.6
ペア: SP:0.8 FS:1.0
アイスダンスについては規程第353条第1項m)に従い もう少し複雑で下記のようになります。
≪コンパルソリー・ダンス≫
SS:0.75、TI:0.75、PF:0.50、IN:0.50
≪オリジナル・ダンス≫
SS:0.80、MO:0.80、PF:0.60、CH:0.60、IT:1.00
≪フリー・ダンス≫
SS:1.25、MO:1.75、PF:1.00、CH:1.00、IT:1.00
係数(Factor)は男女シングルなどに格差があり、要素の数・難易度の違い・滑走時間の違いがありますので
男女シングルの点数を比べる事や、SPとFSでの点数を一緒に論じてしまうのはナンセンスです。
SPとFSの係数は2倍の開きがありますので、例えSPで出遅れたとしてもFSで大きく挽回する事も可能です。
PCSの個別の項目で大幅な開きや別の競技会での差を論じたりするのも
上位選手と下位選手とのレベル差が大きければ、差が広がるものです。
当然の事ながらレベルが拮抗するケースでは差が縮まる事になります。
1ジャッジの採点が平均値よりも大幅に乖離した場合は調査対象になります。
調査対象ジャッジが、能力に問題ありと判定されたら、ジャッジ級の降格や資格剥奪などの処分も課されます。
各選手の関係者や各国のスケート連盟からも、問題があるのではないか?となれば
ISUに対し調査を正式に要請するでしょう。
ヒューマンエラー(単純な入力ミスなど)のケースもあるかもしれませんが
そのジャッジなりの正当な採点理由が存在し、○○の理由により高いor低いという見解がある場合もあります。
そういった事も含め、公正化を図る事と多人数での平均化及び上下カットが存在するのです。
※ シニア・ジュニアなどのSPでは規定必須回転数不足【強制的にGoE-3】のジャンプを
普通に成功したと勘違いして、見たままのGoEを付けてしまううっかり誤審がたまに起こります。
個人的にはランダムカットや必要以上の秘匿化は必要無いと感じますが。
古今のNET抗議文化や、審判に対する脅迫などの身の危険性なども考慮しているのでしょう。
昨年ジャッジスセミナーの様子を拝見させてもらいましたが、選手の模範演技を
数百人のジャッジ達がグループごとに分かれて採点し、項目ごとに採点理由をディスカッションしていました。
ある項目での高めの採点結果を出したジャッジ・低めの採点結果を出したジャッジも
それぞれ、その点数を出した理由を述べ合いながら、意識を近づけていく…
セミナーで講義した内容に基づいて、それぞれが独自に採点して共通認識をはかり
今後の競技会で公平公正を期するために毎年行われているのです。
国際大会などの競技会や各国ナショナルクラスの競技会はA級・N級など、高いレベルのジャッジが務めていますし
その経験年数は十数年以上です。
★PCS 《Skating skills》 解説映像集★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-159.html
★PCS 《Transitions》 解説映像集★(映像翻訳コメント募集中)
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-160.html
★PCS 《Performance/Execution》 解説映像集★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-161.html
★PCS 《Choreography》 解説映像集★(映像翻訳コメント募集中)
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-162.html
★PCS 《Interpretation》 解説映像集★(映像翻訳コメント募集中)
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-163.html
私のような競技経験者でも、今の○○項目の採点は自分が思った点数より
高いなor低いなと感じることは結構有ります。
ですが、様々な審判に必要な講義を受け、長年競技を幅広いレベルを見続けてきたジャッジよりも
自分の眼の方が優れているとは思えません。
TESよりも、わかりにくい部分の多いPCSですが、是非、上記エントリーの映像を見て
スケートを見る目を鍛えてくださいね。
国際競技会に出場する選手のレベルも高いですが、その選手の滑走を採点する審判も
非常に高いレベルを擁し、高いジャッジング能力を持つ者達だという事を知っておいてください。
フィギュアスケート資料室 - 新システムに関する規定の議案・本文
http://www.geocities.co.jp/Athlete-Athene/9074/rule/rule.html
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選手や保護者の方は、自身のプロトコルと上位入賞者のプロトコルを比べて分析しましょう。
同じエレメンツでもGoEの違いや実施した組み合わせなど、実際の滑走との印象と
プロトコルから見えてくるものが違ってくるでしょう。
出場した競技のレベルにもよりますが、エレメンツのトータル難易度に差があったとしても
GoEの積み重ねや、スピンやステップなどのレベル獲得を上積み出来れば、肉薄できる可能性もあるのです。
もちろんPCSも、ひとつひとつの項目を上げる事が出来れば、逆転する可能性だってあります。
ジャンプなどのエレメンツは成功するしないに関わらず、目標とするために
多少回転不足気味やエラーをもらう可能性があったとしても、今後のために構成の中に入れてくる事もあるでしょう。
スピンなどのレベルでは、自分中心的なカウントをした事で、必要回転数に満たないで取りこぼすという事など
ほんの少し注意するだけで、レベルを獲得出来る事もありますし
じっくりと、修正や矯正など、相当な努力を要する項目もあります。
ライバル選手と比較するのではなく、そこに近づき、抜いたり、引き離したりするために
自分自身が高い水準を獲得する努力目標としてプロトコルを活用するのです。
TESが高く、PCSが低い選手は、少しでもPCSを上げるための練習は何か?
逆のケースの選手は、どこを努力すればいいのか?
もちろん個々のエレメンツの質を上げる努力やPCSを上げる項目など強化すべきポイントはいくつも見つかるはず。
競技会の勝敗よりも、プロトコル(通知表)を上げていく努力の方がずっと大切だと考えてくださいね。
★IJSに対応していく事…★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-105.html
プロトコルは選手の成長の為に課題を指し示してくれる大切なテキストです。
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以上の事を踏まえた上で、現役スケーター・学生スケーター・スケートママなどの保護者の方々に
新採点システム(IJS)対応やプロトコルから見えてくる、今後の対応すべき点や問題点を
ご自分やお子さんのスキルアップにつながるかを考えて下さい。
★選手とコーチの関係★エントリーでは、少し厳しい事も書きました。
どんな競技会でも表彰台に上るような成績を残せば嬉しいですし
思ったような滑りが出来なくて、悔しい思いをするのが競技です。
プロトコルに残ったジャッジの採点表は様々な事を教えてくれるものです。
嬉しい・悔しい だけで終わってしまうようでは、レベルアップにつながりません。
競技会の前に一生懸命練習するのは誰だって頑張ります。
ですが、勝っても、負けても、競技後に一生懸命練習に取り組むようになる選手は、もっと伸びます。
プロトコルから練習課題を見つけ、強化する事が今後につながるのです。
何でもコーチの指導任せでは、伸びしろはしれています。
コーチの指導は長時間のマンツーマン指導ではありません。
練習時間の大半は自己練習時間のはず。
言われた事だけをやってるようではダメ…
自分自身もしくは保護者などが、強化ポイントを見つけ、習得する努力をする事が重要なのです。
小さなお子さんをお持ちのスケートママは、CoP対応やルールの事、技術的な事も勉強すべきです。
我が子のコーチのレッスンを見届け、自主練習をただ見守ってるだけではいけない。
友達とおしゃべりしているのを注意するぐらいではダメです。
小さな子供は、注意散漫だし、練習だけでは飽きてしまったりして遊びたい気持ちが先行します。
遊ぶのが良くないって訳ではないのです、オンとオフをきっちりつけて
練習のモードに入ったら一生懸命やるって事が重要なんです。
★自主練習の方法論★ 【スケーター向け】
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-82.html
上記エントリーで書いていますが…
ダメな状態の練習を続け、ダメな状態を上達?(固定化)させている練習を続ける人が圧倒的に多い。
選手生活の大半は、ほとんどが練習時間です。
そして、コーチなどから指導を受ける時間は、ほんの僅か。
自主練習の時間が一番長い。
この自主練習の過ごし方が、一番スキルアップ・レベルアップに重要なんです。
★基礎力UPのススメ…コンパルソリー的レベルアップ★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-96.html
★スケーティング論 2軸と1軸 体幹の動き★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-97.html
★ Moves in the Field ★ USA Figure Skating から学ぶ
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-98.html
★フィギュアスケートの特殊性★ 【スケーター向け】
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-73.html
【自分で考えてスケートをする】
今行ったエレメンツのどこが良くて、どこが悪かったのか?
どこをどういった風に工夫すれば良くなるのか?
常に、そういった事を考えて、練習に励むのです。
コーチに言われた練習メニューを、ただこなすだけではダメです。
コーチor保護者 『○○を30回やりなさい』 ただ繰り返しただけ…×
内容はともかく、本人はメニューをこなした気になってるだけ。。。
メニューの内容(成功への様々な創意工夫をしながら練習したか?)が重要だという事。
『○○ジャンプを跳びなさい』 何度か成功した事だけ満足してる…×
成功した事が重要ではなく、質の高い成功をしたか? が重要。
もしくは、レベルの上がったジャンプにつながる練習をしたか? って事が重要です。
失敗するジャンプを、成功しなくとも何十回とチャレンジした事に満足してる…× (自分は良く頑張った)
成功につながるような練習内容であったか?って事が、もっとも大事。
ダブルで失敗するなら、シングルと交互に練習したり
1回ごとに、身体の動きの中で注意するテーマを決めて跳ぶ。
テーマというのは、コーチから受けたアドバイスの実践と工夫の事。
助走から入りのスピード・プレパレーション・手足のポジション・
踏み切り・空中姿勢・空中制御・着氷時のエッジの捌き・チェック姿勢etc…
自分自身が、エレメンツを行う時の身体の動きのイメージと実際に行うイメージが一致させるように練習する。
一度に全部チェック出来なければ、テーマをしぼって練習する。
行ったエレメンツに対し、何に注意して行ったか?を答えることが出来る様に、具体的な意識を持つ。
毎回、コーチに同じ事を注意されているような選手は伸びません。
貴重なレッスン時間と、保護者が一生懸命用意した大切なお金を無駄にしてるだけです。
シニアクラスぐらいに成長して、コーチの技術論への理解力が増すまでは
小さな子供達~ジュニアクラスぐらいまでの指導のアドバイスはシンプルなものがほとんど。
ひとつの理想形を作り上げるために、少しずつ重要度の高いポイントから矯正させていく…
理論的なものよりも、ビジュアル的にマネの出来るようなポイントを教えていく。
身体で覚えた事だけでは、応用がきかなかったり、スケート勘の良い子はもっと先に進んでしまいます。
コーチのマネや上級者のマネから、さらに自分なりに上達するように工夫していけるような努力をする人が、一歩先に進むのです。
【コーチはビデオカメラの役目】
自分の滑ってる姿は…自分が滑っている時は見えません。
コーチとのレッスンの時は、問題無いですが、自主練習の時はどうしますか?
こんな時に役に立つのが保護者であったり、一緒に練習している仲間です。
自分達のやった事をチェックしあえるように、日頃からテーマを持った練習をするのです。
ビデオカメラを固定して、自分でチェックして、客観的に欠点や改善点を見つけることが出来る様になれば
コーチが必要無いわけではないですが、より自主練習時の効率が上がります。
自分自身が自分のコーチの役割をこなせるように、コーチの教えてる事を盗むのです。
難しい領域の事は保護者の方々や選手同士では難しいでしょうが
簡単な技術や姿勢の事など、普段意識していない部分だけでもチェックしながら練習する事は重要です。
コーチが普段注意するような事の大半も、基礎的な技術が出来ていない事の指摘や
姿勢や指先まで行き届かない表現の部分など、つい忘れてしまいがちな部分をアドバイスしているだけ。
こういった事は、コーチでなくとも出来る事なのですから、保護者や選手同志でチェックし合えばいいのです。
私の持論としては、保護者もスケートを習い、我が子に教えてもらう。
保護者自身がスケートの難しさや、基礎の大切さを痛感し、教わる事で教える術をつかむ。
小さな子供をアメとムチでコントロールしながらも、共に競技者の意識を持って
共にスケートを勉強していく事が必要だと考えています。
氷の上で出来ない事でも、オフアイスではアドバイスが出来る様になれば、コーチはふたりになるのですから。
ストーブの前でお喋りばかりに興じている保護者の子供は伸びないもんです。
【誰でも、効率よく頑張れば伸びる】
★化石フィギュアスケーターの履歴書★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-7.html
上記エントリーでは私の経歴の一端を載せていますが…
私自身はかなり珍しいタイプの選手というか、裕福な家庭では無かった事で
貸し切りなどコンパルソリーのマンツーマン指導以外では
直接指導を受けることが出来なかった選手でした。
手取り足取りのレッスンの記憶はほとんどありません。(笑)
他の子供達のレッスンの合間にジャンプを跳び、コーチの表情を読み取って
良かったのか? 悪かったのか? だけを知るだけでした。
レッスンしている横に立ち、レッスンしている子の指導の様子を観察し
自分に当てはめて、次のジャンプは自分なりに工夫したものを跳ぶ。
コーチ自身は、私に構っていると、今レッスンしている保護者からクレームがつきますから
リンクの上では、ほとんど会話はしません。
レッスン生のやってる事や注意された事を、同じようにやってみたり、工夫したものをやってみたりして
レッスン生のお手本になったり、悪い見本を見せたりしてる事が多かった。
自分はレッスンを受けていないけども、コーチの前でレッスン生の合間を縫って跳ぶだけです。
その時は、アイコンタクトと表情だけを読み取るだけなんですね。
一通りレッスンが終わった後、製氷中にまとめて立ち話をするんです。
もしくはコーチ室に入って、誰も見ていない状況で質問しまくるわけです。
コーチ室では、スケートに関する知識は何でも学びました。
スケート理論や、昔の選手の話、エッジの研ぎ方から、ブレードの調整や穴埋めなど…
コーチからは、氷の上ではなく、オフアイスでの話が、全ての栄養になりました。
私はコーチの横に突っ立てる時間も長いし、練習も集中的に長時間やってるように見えないし…
学生選手達と話をしながら、教えていたり、一緒に遊んでいたりする…
誰が見ても真面目にやってるようには見えない子供でした。。。
ただひとつ、言い訳をするなら、やっていないように見えても
やる時だけは集中してて、自分なりにいろんな工夫をしながらやっていたということだけ。
ディレイするジャンプとか、現在のGoEで評価されるようになる練習を、教えてもらう事無く
上級者の練習風景を見て盗んで習得していっただけです。
自分より上手な選手を観察して、良いものはすぐにマネをしてみる。
悪い部分もマネしたらどうなるのか? やってみて、派手に転ぶ。(笑)
エレメンツが出来ない人の悪い部分まで観察して、何故出来ないかの理由も見つける。
出来る理由がわかれば、レベルアップさせる工夫も見つけやすいし
出来なかった理由がわかれば、対応策を様々な角度から試行錯誤して見つけ出せますよね。
良い事も悪い事もイメージと一致するように、実際に滑って体感する事が
自分自身のスキルアップにつながったのだと信じています。
人がやらない事もたくさんしました…(遊んでると思われてただけですが)
コンパルソリー用のブレードでのフリー練習など…
自分なりにいろいろ工夫した結果、役立つと信じた練習は続けました。
私が書いてしまうと、単なる自慢話としか受け止めない人も居るかもしれませんが
小学5年生でスケート倶楽部に入り、1年間も初級合格出来なかった訳ですから
最初の頃のスケートは酷いもんです。 (実は初級を4回落ちた)(爆)
ですが、まともにレッスンもない環境でも、中学2年には全日本ジュニアに出場するまでになったのです。
当時男子は、人数が少なかったので、特例で5級から出場可能だったのですが
世界ジュニア基準で競技をするという名目でコンパルソリー課題は6・7・8級課題が競技種目に入っていました。
(日本は6級ジュニア・7級シニアの級別 世界は7級中心の年齢別)
5級合格1ヵ月後の試合だったので、対応のために1ヶ月はコンパル漬けでしたね。
今でこそ、2・3年ほどでジュニアクラスぐらいまで昇級してくる子供は珍しくありませんが
当時3年程度でジュニアに上がる選手は、珍しくキャリア的には4~6年ぐらいが標準的でした。
上記の3年程度で上がる事が凄いんだよって事を伝えたい訳ではなく
練習内容を創意工夫したり、効率の良い自主練習を取り入れるだけで
レベルアップは早くなるという事を伝えたいのです。
伊藤みどりさんも3年ほどでジュニア制覇、シニア参戦と、爆発的なスピード出世していますが
歴代メダリストクラスの選手達は、才能もさることながら、練習量も、内容も濃かったのだと思います。
彼女の場合も、コーチの山田満知子先生の話では
『遊んでる事も多かったけど、集中して練習に取り組んでる時は凄いものがあった』と語っていますね。
コンパルソリーが存在していた時代は、コンパルソリー技術の習得はキャリア(経験年数)がものをいう世界ですから
3年ほどでシニアに到達するというのは驚異的な成長スピードなのです。
一般的な感覚では、メダリストになるような選手は天才だと、ひとくくりに考えるようですが
スケートの技術に関しては天才的な才能を発揮する選手でも、運動神経が優れているとか
どんなスポーツでも凄い才能を発揮するというような特別凄い選手は少ないと思います。
素晴らしい経歴を残した選手ほど、効率が優れた練習をやってきて
その上で結果を残したという事だと思います。
そして、何よりも、苦手な事や弱点を克服するための練習を、工夫しながらやってきた。
伸びない人は、苦手なものを避け、無駄な練習を長い時間やっているという
ある意味自己満足だけの練習を続けてしまって、勘違いしてる人が伸びないのでしょうね。
自分自身で考えながら滑るって事を実践していけば必ず伸びます。。。
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
皆様のフィギュアスケートへの理解が広がれば幸いです。。。
★Figure Skating Guideline★ エントリー 一覧
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2011-2012シーズンも日本代表選手たちの素晴らしい活躍で
ペアでは史上初、銅メダル獲得の高橋成美/マービン・トラン組が輝き
男子シングルでは高橋大輔・羽生結弦、両選手の銀&銅メダルと史上初のダブル獲得
女子シングルでも鈴木明子選手の苦労の末に掴んだ初の銅メダル。と
素晴らしい成績を収める事が出来ました。 おめでとうございます。
それぞれ、感動的な滑走でした。 (涙腺が緩むようになりました)
小塚崇彦選手は少し不運な転倒などが響き11位という成績で終えましたが
Twitterでも言及したように決して惨敗ではなく、攻めた上での結果でした。
村上佳菜子選手は躍進の5位入賞と、着実にステップUPをし成長を感じさせる滑走でした。
SP2位という表彰台も夢ではない位置でのFS経験は、物凄く勉強になった事でしょう。
浅田真央選手はご家族の不幸などもあり、苦しいシーズンだったかも知れませんが
高いスケーティング能力を有し、好不調のあるジャンプでは悔しい思いをした事も有りましたが
佐藤両コーチの元、常に進化を目指す姿勢は素晴らしいと思います。
少し残念な結果になった、クリス・リード/キャシー・リード組は
怪我の影響もあってFSに進出出来ませんでしたが、来シーズンはきっと巻き返す事でしょう。
Skater_Sakura フィギュアスケート関連ツイートまとめ 2012年3月分~FS世界選手権
http://togetter.com/li/281800
今回のエントリーは過去記事を元に手直しをしてUPしています。
競技会が終了すると、拙Blogにも若干訪問者が増えます。
Blogへの検索キーワードの上位もルール関連が並んでいます。
皆様の疑問解消に役立てば幸いです。
競技結果を受けて、選手・関係者やファンの方々もチェックするプロトコル。
選手や関係者も、今後の練習や成長に必要な情報が満載のプロトコルを確認します。
プロトコルを見る上で必要な事を加筆しています。
J SPORTSさんサイトより画像をお借りしてきました。
クリックで全体が表示されます。
J-Sportsサイト掲載の画像に説明文を赤字で追加しています。

リザルトページには競技結果の他に、競技結果の詳細を表すプロトコルが
競技終了後にPDFで公表されています。
採点方法の概略や結果の見方については
フィギュアスケート資料室で詳しくまとめられていますので、ご覧になってください。
フィギュアスケート資料室 - 採点方法の概略
http://www.geocities.jp/judging_system/navi.html
フィギュアスケート資料室 - 採点結果の見方
http://www.geocities.jp/judging_system/detail/index.html
フィギュアスケート資料室 - 採点結果の見方3
http://www.geocities.jp/judging_system/detail/score.html
1~5までの総要素点に関しては、比較的ご存知の方が多いでしょうから割愛します。
ポイントとなる部分は上記 採点結果の見方3にある 6と7の項目です。
総構成点(PCS)の詳しい内容は以下のエントリーをご覧下さい。
★PCS再考察… 5コンポーネンツとは?★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-143.html
6 プログラム構成要素(演技全体に対する採点基準)の各項目が並んでいます。
※ 赤字はシングル・ペア
SS Skating Skills(スケート技術) ― スケーティングの質、スピードなど
TR Transitions(要素のつなぎ) ― 要素と要素の間のステップ、要素の入り方・出方など
MO Linking Footwork/Movements(同上/アイスダンスでの表記)
PE Performance/Execution(演技力) ― 身のこなし、スタイル、スピードの変化など
PF Performance(同上/アイスダンスでの表記)
CH Choreography(振付け) ― プログラム構成の調和、ハイライトの分布など
IN Interpretation(曲の解釈) ― 音楽に合わせた動き、音楽の表現など
IT Interpretation/Timing(同上/アイスダンスでの表記)
TI Timing(タイミング) ― (コンパルソリーダンスのみ)音楽に合わせた動きなど
7 プログラム構成要素の係数(Factor)です。
どの競技でも構成要素は10点満点で採点されますが、技術要素の数や難度の違いにより技術点は大きく違います。
そのバランスを取るため、競技ごとに定められています。
アイスダンスではまた、項目間の重要度を反映させるために細かく差がつけられています。
ISU規程 第353条第1項l)
『プログラム・コンポーネンツの各項目に対するパネルの点数は、さらに以下の係数を乗じる』という項目があります。
男子: SP:1.0 FS:2.0
女子: SP:0.8 FS:1.6
ペア: SP:0.8 FS:1.0
アイスダンスについては規程第353条第1項m)に従い もう少し複雑で下記のようになります。
≪コンパルソリー・ダンス≫
SS:0.75、TI:0.75、PF:0.50、IN:0.50
≪オリジナル・ダンス≫
SS:0.80、MO:0.80、PF:0.60、CH:0.60、IT:1.00
≪フリー・ダンス≫
SS:1.25、MO:1.75、PF:1.00、CH:1.00、IT:1.00
係数(Factor)は男女シングルなどに格差があり、要素の数・難易度の違い・滑走時間の違いがありますので
男女シングルの点数を比べる事や、SPとFSでの点数を一緒に論じてしまうのはナンセンスです。
SPとFSの係数は2倍の開きがありますので、例えSPで出遅れたとしてもFSで大きく挽回する事も可能です。
PCSの個別の項目で大幅な開きや別の競技会での差を論じたりするのも
上位選手と下位選手とのレベル差が大きければ、差が広がるものです。
当然の事ながらレベルが拮抗するケースでは差が縮まる事になります。
1ジャッジの採点が平均値よりも大幅に乖離した場合は調査対象になります。
調査対象ジャッジが、能力に問題ありと判定されたら、ジャッジ級の降格や資格剥奪などの処分も課されます。
各選手の関係者や各国のスケート連盟からも、問題があるのではないか?となれば
ISUに対し調査を正式に要請するでしょう。
ヒューマンエラー(単純な入力ミスなど)のケースもあるかもしれませんが
そのジャッジなりの正当な採点理由が存在し、○○の理由により高いor低いという見解がある場合もあります。
そういった事も含め、公正化を図る事と多人数での平均化及び上下カットが存在するのです。
※ シニア・ジュニアなどのSPでは規定必須回転数不足【強制的にGoE-3】のジャンプを
普通に成功したと勘違いして、見たままのGoEを付けてしまううっかり誤審がたまに起こります。
個人的にはランダムカットや必要以上の秘匿化は必要無いと感じますが。
古今のNET抗議文化や、審判に対する脅迫などの身の危険性なども考慮しているのでしょう。
昨年ジャッジスセミナーの様子を拝見させてもらいましたが、選手の模範演技を
数百人のジャッジ達がグループごとに分かれて採点し、項目ごとに採点理由をディスカッションしていました。
ある項目での高めの採点結果を出したジャッジ・低めの採点結果を出したジャッジも
それぞれ、その点数を出した理由を述べ合いながら、意識を近づけていく…
セミナーで講義した内容に基づいて、それぞれが独自に採点して共通認識をはかり
今後の競技会で公平公正を期するために毎年行われているのです。
国際大会などの競技会や各国ナショナルクラスの競技会はA級・N級など、高いレベルのジャッジが務めていますし
その経験年数は十数年以上です。
★PCS 《Skating skills》 解説映像集★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-159.html
★PCS 《Transitions》 解説映像集★(映像翻訳コメント募集中)
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-160.html
★PCS 《Performance/Execution》 解説映像集★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-161.html
★PCS 《Choreography》 解説映像集★(映像翻訳コメント募集中)
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-162.html
★PCS 《Interpretation》 解説映像集★(映像翻訳コメント募集中)
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-163.html
私のような競技経験者でも、今の○○項目の採点は自分が思った点数より
高いなor低いなと感じることは結構有ります。
ですが、様々な審判に必要な講義を受け、長年競技を幅広いレベルを見続けてきたジャッジよりも
自分の眼の方が優れているとは思えません。
TESよりも、わかりにくい部分の多いPCSですが、是非、上記エントリーの映像を見て
スケートを見る目を鍛えてくださいね。
国際競技会に出場する選手のレベルも高いですが、その選手の滑走を採点する審判も
非常に高いレベルを擁し、高いジャッジング能力を持つ者達だという事を知っておいてください。
フィギュアスケート資料室 - 新システムに関する規定の議案・本文
http://www.geocities.co.jp/Athlete-Athene/9074/rule/rule.html
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選手や保護者の方は、自身のプロトコルと上位入賞者のプロトコルを比べて分析しましょう。
同じエレメンツでもGoEの違いや実施した組み合わせなど、実際の滑走との印象と
プロトコルから見えてくるものが違ってくるでしょう。
出場した競技のレベルにもよりますが、エレメンツのトータル難易度に差があったとしても
GoEの積み重ねや、スピンやステップなどのレベル獲得を上積み出来れば、肉薄できる可能性もあるのです。
もちろんPCSも、ひとつひとつの項目を上げる事が出来れば、逆転する可能性だってあります。
ジャンプなどのエレメンツは成功するしないに関わらず、目標とするために
多少回転不足気味やエラーをもらう可能性があったとしても、今後のために構成の中に入れてくる事もあるでしょう。
スピンなどのレベルでは、自分中心的なカウントをした事で、必要回転数に満たないで取りこぼすという事など
ほんの少し注意するだけで、レベルを獲得出来る事もありますし
じっくりと、修正や矯正など、相当な努力を要する項目もあります。
ライバル選手と比較するのではなく、そこに近づき、抜いたり、引き離したりするために
自分自身が高い水準を獲得する努力目標としてプロトコルを活用するのです。
TESが高く、PCSが低い選手は、少しでもPCSを上げるための練習は何か?
逆のケースの選手は、どこを努力すればいいのか?
もちろん個々のエレメンツの質を上げる努力やPCSを上げる項目など強化すべきポイントはいくつも見つかるはず。
競技会の勝敗よりも、プロトコル(通知表)を上げていく努力の方がずっと大切だと考えてくださいね。
★IJSに対応していく事…★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-105.html
プロトコルは選手の成長の為に課題を指し示してくれる大切なテキストです。
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以上の事を踏まえた上で、現役スケーター・学生スケーター・スケートママなどの保護者の方々に
新採点システム(IJS)対応やプロトコルから見えてくる、今後の対応すべき点や問題点を
ご自分やお子さんのスキルアップにつながるかを考えて下さい。
★選手とコーチの関係★エントリーでは、少し厳しい事も書きました。
どんな競技会でも表彰台に上るような成績を残せば嬉しいですし
思ったような滑りが出来なくて、悔しい思いをするのが競技です。
プロトコルに残ったジャッジの採点表は様々な事を教えてくれるものです。
嬉しい・悔しい だけで終わってしまうようでは、レベルアップにつながりません。
競技会の前に一生懸命練習するのは誰だって頑張ります。
ですが、勝っても、負けても、競技後に一生懸命練習に取り組むようになる選手は、もっと伸びます。
プロトコルから練習課題を見つけ、強化する事が今後につながるのです。
何でもコーチの指導任せでは、伸びしろはしれています。
コーチの指導は長時間のマンツーマン指導ではありません。
練習時間の大半は自己練習時間のはず。
言われた事だけをやってるようではダメ…
自分自身もしくは保護者などが、強化ポイントを見つけ、習得する努力をする事が重要なのです。
小さなお子さんをお持ちのスケートママは、CoP対応やルールの事、技術的な事も勉強すべきです。
我が子のコーチのレッスンを見届け、自主練習をただ見守ってるだけではいけない。
友達とおしゃべりしているのを注意するぐらいではダメです。
小さな子供は、注意散漫だし、練習だけでは飽きてしまったりして遊びたい気持ちが先行します。
遊ぶのが良くないって訳ではないのです、オンとオフをきっちりつけて
練習のモードに入ったら一生懸命やるって事が重要なんです。
★自主練習の方法論★ 【スケーター向け】
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-82.html
上記エントリーで書いていますが…
ダメな状態の練習を続け、ダメな状態を上達?(固定化)させている練習を続ける人が圧倒的に多い。
選手生活の大半は、ほとんどが練習時間です。
そして、コーチなどから指導を受ける時間は、ほんの僅か。
自主練習の時間が一番長い。
この自主練習の過ごし方が、一番スキルアップ・レベルアップに重要なんです。
★基礎力UPのススメ…コンパルソリー的レベルアップ★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-96.html
★スケーティング論 2軸と1軸 体幹の動き★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-97.html
★ Moves in the Field ★ USA Figure Skating から学ぶ
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-98.html
★フィギュアスケートの特殊性★ 【スケーター向け】
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-73.html
【自分で考えてスケートをする】
今行ったエレメンツのどこが良くて、どこが悪かったのか?
どこをどういった風に工夫すれば良くなるのか?
常に、そういった事を考えて、練習に励むのです。
コーチに言われた練習メニューを、ただこなすだけではダメです。
コーチor保護者 『○○を30回やりなさい』 ただ繰り返しただけ…×
内容はともかく、本人はメニューをこなした気になってるだけ。。。
メニューの内容(成功への様々な創意工夫をしながら練習したか?)が重要だという事。
『○○ジャンプを跳びなさい』 何度か成功した事だけ満足してる…×
成功した事が重要ではなく、質の高い成功をしたか? が重要。
もしくは、レベルの上がったジャンプにつながる練習をしたか? って事が重要です。
失敗するジャンプを、成功しなくとも何十回とチャレンジした事に満足してる…× (自分は良く頑張った)
成功につながるような練習内容であったか?って事が、もっとも大事。
ダブルで失敗するなら、シングルと交互に練習したり
1回ごとに、身体の動きの中で注意するテーマを決めて跳ぶ。
テーマというのは、コーチから受けたアドバイスの実践と工夫の事。
助走から入りのスピード・プレパレーション・手足のポジション・
踏み切り・空中姿勢・空中制御・着氷時のエッジの捌き・チェック姿勢etc…
自分自身が、エレメンツを行う時の身体の動きのイメージと実際に行うイメージが一致させるように練習する。
一度に全部チェック出来なければ、テーマをしぼって練習する。
行ったエレメンツに対し、何に注意して行ったか?を答えることが出来る様に、具体的な意識を持つ。
毎回、コーチに同じ事を注意されているような選手は伸びません。
貴重なレッスン時間と、保護者が一生懸命用意した大切なお金を無駄にしてるだけです。
シニアクラスぐらいに成長して、コーチの技術論への理解力が増すまでは
小さな子供達~ジュニアクラスぐらいまでの指導のアドバイスはシンプルなものがほとんど。
ひとつの理想形を作り上げるために、少しずつ重要度の高いポイントから矯正させていく…
理論的なものよりも、ビジュアル的にマネの出来るようなポイントを教えていく。
身体で覚えた事だけでは、応用がきかなかったり、スケート勘の良い子はもっと先に進んでしまいます。
コーチのマネや上級者のマネから、さらに自分なりに上達するように工夫していけるような努力をする人が、一歩先に進むのです。
【コーチはビデオカメラの役目】
自分の滑ってる姿は…自分が滑っている時は見えません。
コーチとのレッスンの時は、問題無いですが、自主練習の時はどうしますか?
こんな時に役に立つのが保護者であったり、一緒に練習している仲間です。
自分達のやった事をチェックしあえるように、日頃からテーマを持った練習をするのです。
ビデオカメラを固定して、自分でチェックして、客観的に欠点や改善点を見つけることが出来る様になれば
コーチが必要無いわけではないですが、より自主練習時の効率が上がります。
自分自身が自分のコーチの役割をこなせるように、コーチの教えてる事を盗むのです。
難しい領域の事は保護者の方々や選手同士では難しいでしょうが
簡単な技術や姿勢の事など、普段意識していない部分だけでもチェックしながら練習する事は重要です。
コーチが普段注意するような事の大半も、基礎的な技術が出来ていない事の指摘や
姿勢や指先まで行き届かない表現の部分など、つい忘れてしまいがちな部分をアドバイスしているだけ。
こういった事は、コーチでなくとも出来る事なのですから、保護者や選手同志でチェックし合えばいいのです。
私の持論としては、保護者もスケートを習い、我が子に教えてもらう。
保護者自身がスケートの難しさや、基礎の大切さを痛感し、教わる事で教える術をつかむ。
小さな子供をアメとムチでコントロールしながらも、共に競技者の意識を持って
共にスケートを勉強していく事が必要だと考えています。
氷の上で出来ない事でも、オフアイスではアドバイスが出来る様になれば、コーチはふたりになるのですから。
ストーブの前でお喋りばかりに興じている保護者の子供は伸びないもんです。
【誰でも、効率よく頑張れば伸びる】
★化石フィギュアスケーターの履歴書★
http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-7.html
上記エントリーでは私の経歴の一端を載せていますが…
私自身はかなり珍しいタイプの選手というか、裕福な家庭では無かった事で
貸し切りなどコンパルソリーのマンツーマン指導以外では
直接指導を受けることが出来なかった選手でした。
手取り足取りのレッスンの記憶はほとんどありません。(笑)
他の子供達のレッスンの合間にジャンプを跳び、コーチの表情を読み取って
良かったのか? 悪かったのか? だけを知るだけでした。
レッスンしている横に立ち、レッスンしている子の指導の様子を観察し
自分に当てはめて、次のジャンプは自分なりに工夫したものを跳ぶ。
コーチ自身は、私に構っていると、今レッスンしている保護者からクレームがつきますから
リンクの上では、ほとんど会話はしません。
レッスン生のやってる事や注意された事を、同じようにやってみたり、工夫したものをやってみたりして
レッスン生のお手本になったり、悪い見本を見せたりしてる事が多かった。
自分はレッスンを受けていないけども、コーチの前でレッスン生の合間を縫って跳ぶだけです。
その時は、アイコンタクトと表情だけを読み取るだけなんですね。
一通りレッスンが終わった後、製氷中にまとめて立ち話をするんです。
もしくはコーチ室に入って、誰も見ていない状況で質問しまくるわけです。
コーチ室では、スケートに関する知識は何でも学びました。
スケート理論や、昔の選手の話、エッジの研ぎ方から、ブレードの調整や穴埋めなど…
コーチからは、氷の上ではなく、オフアイスでの話が、全ての栄養になりました。
私はコーチの横に突っ立てる時間も長いし、練習も集中的に長時間やってるように見えないし…
学生選手達と話をしながら、教えていたり、一緒に遊んでいたりする…
誰が見ても真面目にやってるようには見えない子供でした。。。
ただひとつ、言い訳をするなら、やっていないように見えても
やる時だけは集中してて、自分なりにいろんな工夫をしながらやっていたということだけ。
ディレイするジャンプとか、現在のGoEで評価されるようになる練習を、教えてもらう事無く
上級者の練習風景を見て盗んで習得していっただけです。
自分より上手な選手を観察して、良いものはすぐにマネをしてみる。
悪い部分もマネしたらどうなるのか? やってみて、派手に転ぶ。(笑)
エレメンツが出来ない人の悪い部分まで観察して、何故出来ないかの理由も見つける。
出来る理由がわかれば、レベルアップさせる工夫も見つけやすいし
出来なかった理由がわかれば、対応策を様々な角度から試行錯誤して見つけ出せますよね。
良い事も悪い事もイメージと一致するように、実際に滑って体感する事が
自分自身のスキルアップにつながったのだと信じています。
人がやらない事もたくさんしました…(遊んでると思われてただけですが)
コンパルソリー用のブレードでのフリー練習など…
自分なりにいろいろ工夫した結果、役立つと信じた練習は続けました。
私が書いてしまうと、単なる自慢話としか受け止めない人も居るかもしれませんが
小学5年生でスケート倶楽部に入り、1年間も初級合格出来なかった訳ですから
最初の頃のスケートは酷いもんです。 (実は初級を4回落ちた)(爆)
ですが、まともにレッスンもない環境でも、中学2年には全日本ジュニアに出場するまでになったのです。
当時男子は、人数が少なかったので、特例で5級から出場可能だったのですが
世界ジュニア基準で競技をするという名目でコンパルソリー課題は6・7・8級課題が競技種目に入っていました。
(日本は6級ジュニア・7級シニアの級別 世界は7級中心の年齢別)
5級合格1ヵ月後の試合だったので、対応のために1ヶ月はコンパル漬けでしたね。
今でこそ、2・3年ほどでジュニアクラスぐらいまで昇級してくる子供は珍しくありませんが
当時3年程度でジュニアに上がる選手は、珍しくキャリア的には4~6年ぐらいが標準的でした。
上記の3年程度で上がる事が凄いんだよって事を伝えたい訳ではなく
練習内容を創意工夫したり、効率の良い自主練習を取り入れるだけで
レベルアップは早くなるという事を伝えたいのです。
伊藤みどりさんも3年ほどでジュニア制覇、シニア参戦と、爆発的なスピード出世していますが
歴代メダリストクラスの選手達は、才能もさることながら、練習量も、内容も濃かったのだと思います。
彼女の場合も、コーチの山田満知子先生の話では
『遊んでる事も多かったけど、集中して練習に取り組んでる時は凄いものがあった』と語っていますね。
コンパルソリーが存在していた時代は、コンパルソリー技術の習得はキャリア(経験年数)がものをいう世界ですから
3年ほどでシニアに到達するというのは驚異的な成長スピードなのです。
一般的な感覚では、メダリストになるような選手は天才だと、ひとくくりに考えるようですが
スケートの技術に関しては天才的な才能を発揮する選手でも、運動神経が優れているとか
どんなスポーツでも凄い才能を発揮するというような特別凄い選手は少ないと思います。
素晴らしい経歴を残した選手ほど、効率が優れた練習をやってきて
その上で結果を残したという事だと思います。
そして、何よりも、苦手な事や弱点を克服するための練習を、工夫しながらやってきた。
伸びない人は、苦手なものを避け、無駄な練習を長い時間やっているという
ある意味自己満足だけの練習を続けてしまって、勘違いしてる人が伸びないのでしょうね。
自分自身で考えながら滑るって事を実践していけば必ず伸びます。。。
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
皆様のフィギュアスケートへの理解が広がれば幸いです。。。
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