Axel
フィギュアスケーターにとってのキング・オブ・ジャンプ
6種類のジャンプの中で唯一前向きに踏み切り、他のジャンプより半回転多く難易度が高いジャンプです。
高さや飛距離が大きく豪快ですが、前向き踏み切り+半回転多いが故に失敗のリスクも高いジャンプです。
難易度が高く、回転数が増えるごとに壁となるジャンプですが…
多くのスケーターにとって魅力あるジャンプでもあります。
トリプルアクセル が注目を浴び、話題になった選手では
伊藤みどり 選手が有名ですが
当然の事ながら、初めての
トリプルアクセル ジャンパーは男子選手なんですよね。
ISU国際競技会で成功する事が世界で認められる事なのですが…
挑戦過程の選手や非公式記録での成功は知られていないケースが多いですね。
アクセルジャンプ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97
シングルアクセル(1回転半)
1882年 ノルウェー アクセル・パウルゼン
※ スピードスケートシューズだったとかっ!?
1920年 ノルウェー ソニア・ヘニー
ダブルアクセル(2回転半)
1948年 アメリカ ディック・バトン
1953年 アメリカ キャロル・ヘイス
トリプルアクセル (3回転半)
1978年 カナダ ヴァーン・テイラー
1988年 日本
伊藤みどり 伊藤みどり 選手は非公認では15歳(1984年)には跳んでいたのですが
世界選手権前に骨折、1988年まで幻の
トリプルアクセル ってことになりますね。
ヴァーン・テイラー氏の情報もほとんど見つからないですね。
1984年のサラエボオリンピックでは
ブライアン・オーサー がオリンピック史上初の成功との記述が残ってます。
ISU公式戦だけの記録では正確にはわからないようですね。
各国ナショナル(各国最高峰大会)での記録ぐらい公式に認めたらいいのに。
トリプルアクセル を練習中やISU非公認ではあるが競技会中で跳べた人物は誰が最初なのだろう?
そんな疑問が持ち上がります。
1978年にISU公式戦での成功ですが…練習や非公認競技会ではどうでしょう。
これ以前から世界中で何人かが
トリプルアクセル に挑み続けていたのですよね。
日本人選手ではこの人がパイオニアでしょう。。。
YouTube - Mitsuru Matsumura 1978 Worlds LP
http://www.youtube.com/watch?v=r6xE0ONJfa8&feature=related
松村充 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E6%9D%91%E5%85%85
大先輩方ばかりですが、敬称略で進めます。。。
1950年代後半〜1980年代あたりまでは 第一人者の連覇の時代が続きました。
佐藤信夫 10連覇 小塚嗣彦 3連覇 樋口豊 3連覇 佐野稔 5連覇 全日本フィギュアスケート選手権 - Wikipedia
【関連エントリー】
★王者&女王の系譜…日本人選手編★ http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-48.html
そんな時代の
佐野稔 という壁に挑み続けた
松村充 …
安定した5種類のトリプルを跳ぶ
佐野稔 かたや豪快なスーパーアクセルと称されるほど高さと飛距離が抜群のジャンプを跳ぶ
松村充 高さと飛距離は諸刃の剣…
リンクコンディションやアドレナリン放出などで変化する滞空時間をジャストの回転で降りる技術が必要。
それと、代名詞となりつつある
トリプルアクセル の松村…
佐野稔 を越えるために練習に取り組んでいたのでしょう。。。
現代選手でもそうですが、大技に挑み失敗すると、精神的にも肉体的にも、その後の滑走に影響が出ます。
当時のフリースケーティングは5分間。
どんなにタフな選手でも、スローパートを入れ、多少体力を回復しないと、後半メロメロになります。
国内では誰もやっていない事を、試行錯誤しながら完成させるのは非常に困難な事。
しかも、この時代には科学的なトレーニング方法や効果的な練習など、ほとんど無かった。
現在のような半回転ごと両足着氷から徐々に段階を踏みながらっていう、やり方など、絶対しない。
降りるか?豪快にコケるか?です。
この時代はバリバリの体育会系の世界です。
王者に君臨する者を実力で引き摺り下ろすために、苦しい練習を続けるのですよね。
ナンバー2・ナンバー3の悔しさは、痛いほどわかる私。。。
スポーツをするアスリートである以上、ナンバー1を目指すのは当たり前ですが
ナンバーワンになるために立ちはだかる前王者や前女王…
渡部絵美vs小林れい子 加藤雅子vs
伊藤みどり 八木沼純子vs佐藤有香 など…
現王者や現女王にもナンバーワンへの壁を越えたのです。
※
伊藤みどり さんのエントリーも過去エントリーに用意しています。
★TSUNAMI GIRL…伊藤みどり トリプルアクセル★ http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-55.html
★Dream's Come True 先駆者の挑戦★ http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-57.html
表面上(記録)だけではわからない部分も多いですし…
スケーター達や関係者だけが知るエピソードもあり、昔の事とはいえ
いつの時代も、日本一をめぐる競技生活にはドラマがあるのですよね。。。
スーパーアクセルの松村充 から
トリプルアクセル の松村充 へと進化して
王者 佐野稔 を越えたいという気持ちで挑み続けたのでしょう…
そういった気持ちを持ちながら、先輩スケーターを越えるために選手達は精進していくのですね。
佐野稔 ・松村充 ・五十嵐文男 ・染矢慎二・無良隆志・・・この時代の先輩スケーターを目指し、精進していった次の世代に
小川勝・加納誠・藤井辰哉・鍵山正和 などの後の全日本チャンピオン経験者達が続いたのです。
TATSUYA@PARADISO:自分にとってのオリンピック 。 - livedoor Blog(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/ma4news8/archives/51343674.html
同じ時代に海外では…
ブライアン・オーサー アレクサンドル・ファデーエフ ブライアン・ボイタノ ヴィクトール・ペトレンコ カート・ブラウニング エルビス・ストイコ アレクセイ・ウルマノフなどの
'60年代生まれ世代から'70年代生まれ世代へと移り変わり…
トリプルアクセル からクワドへと技術競争が進んだのですね。
この時代では
伊藤みどり 報道一色という感じで、他の女子選手や男子選手は取り上げられる機会も少なく
ある意味、男子シングルの冬の時代と揶揄されていましたが…
世界選手権などの国際大会での入賞レベルへの到達への障害はコンパルソリーの成績だったようで
フリースケーティング技術レベルではトップクラスに肉薄していましたが
伊藤みどり へのメダルへの期待などが大きく取り上げられ、男子選手はメディア報道では不遇の時代だったのですよね。
オリンピック代表選手の映像が別人選手だったりするぐらい…(呆)
それは、今の時代でも言えるのかもしれませんが、最高難度の技術を見るには男子選手ならではの豪快なジャンプをもっと見てもらいたいですね。
男子選手には、どこか競技に勝つことよりも、世界の誰も成功していない事を
公式戦で決めてみせるって気概が感じられます。
スケート界にしっかりと、その名を記憶として残したいという気持ちがあるのですよね。
『男のクセに…ヒラヒラの衣装着て、クルクル回ったりしてるのぉ?』 って、一般人には言われながら、滑っていた男子選手って…男子選手って…(泣)
結局、アスリートを見る目は、メディアも男目線でカワイイ女性アスリート中心に
視聴率が取れればいいというレベルでしかないのかもしれませんが。。。
男子フィギュアスケーターにも、もっと光をっ!!! コメント欄に当時を知る方々から補足(補強)情報がどんどん載ってくれるとありがたいのですけどね…
登場人物の皆様…エゴサーチして当Blogを見つけてくれるかな?
えっ? NET世代ぢゃない?(汗)
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
皆様のフィギュアスケートへの理解が広がれば幸いです。。。
管理人のBlogスタイルに疑問をお持ちの方は、エントリー全部とは言いませんが
流し読み程度でも結構ですので、一度ご覧になって下さい。
★Figure Skating Guideline★ エントリー 一覧 http://openaxel.blog14.fc2.com/blog-entry-109.html
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右の動画の【Performance and Safety in Ice Skating】をクリックしてくださいね。
http://video.nytimes.com/video/playlist/science/1194811622277/index.html
全部英語なんですが「トリプルアクセル」と言っているのが何度かあるので気にかかって知り合いのアメリカ人の人に訳してもらいました。
以下、訳文です。
アメリカのデラウェア州での研究についてのレポート。
最近、スケート選手の20%の人がジャンプの練習のし過ぎからくる疲労骨折が増えてるために始められた研究です。
トリプルアクセルはトップスケーターになるためには必要なジャンプなので研究対象になっています。
日系人の女子スケーターはトリプルアクセルを飛べるようになるためにこの研究所に来ていて白人の女子スケーターは3Aの完成度が高いのでこの2人の違いを3D(立体的)コンピューターで見比べてている。
四角いチップは足の筋肉の負担が飛ぶ時と、降りた時にどのくらいあるのかを測定するものです。
より良いトリプルアクセルを飛ぶために最新のコンピュータープログラムを使用しながら選手のジャンプをどう調整したらいいか、そしてどうしたら体に負担がかからないかの研究をしています。
インタビュー全部はのってませんが大体こんな内容だそうです。
アメリカらしいですねえ。(^^)
これで本当に完璧なトリプルアクセルを跳ぶ選手が将来量産したら・・・・。
【スペシャルレポート From LA 朽木久コーチインタビュー】
日本人で初めてダブルアクセルを跳んだパイオニアで伝説の名コーチ、ショースケーターの草分けでもある朽木久コーチインタビューが二フィティスポーツに載ってます。
http://iceblue.cocolog-nifty.com/figure/2009/08/fromla-534f.html
長洲未来選手を指導されていたんですね。
ご本人は忘れていたようですが一時的に浅田舞、真央選手や中野友加里選手、恩田美栄さんを指導なさったこともあるとのこと。
とても興味深いお話満載でした。
勉強になります。。。
是非皆さんに一読していただきたいなあ・・・。
ダブルアクセルのパイオニアですよね。
知り合いのLAのスケーターさんが朽木氏の居るリンクで練習しているのですよね。
誰それをコーチしたという事よりも…
我流で練習、しかも4、5年は貸靴で滑っていたという事っ!
国体ほどの大会にも貸靴だということは衝撃的でした。
貸靴で滑る事がどれほど無謀な事か…
それをジャンプの練習までするのですから、怪我するはずです。
稲田先生とのエピソードも素晴らしいですよね。
苦労しながら続けてきたスケートを埋もれさせてはいけないという愛情が感じられます。
ダブルアクセルの思い出のエピソードも素敵です。
トップ選手ばかりを見ていると勘違いされる方も多いのですが
ダブルアクセルは今では小学生でも跳ぶ時代になりましたが
だからといって簡単なジャンプと言うわけではない。
道具の進化や指導方法などの確立があるからこそ進化してきた訳です。
@nifty:Sports@nifty:フィギュアスケート特集
スペシャルレポート From LA 朽木久コーチインタビュー(2)
http://iceblue.cocolog-nifty.com/figure/2009/08/fromla-f3de.html
オリンピックイヤーでもあることですし、オリンピック初の3アクセルを。1984年のサラィエヴォ五輪、ブライアン・オーサーです。
Brian Orser (CAN) - 1984 Sarajevo, Men's Long Program
http://www.youtube.com/watch?v=k9L7M1ROdVs&feature=related
当時のオーサーは、といえば華があって大技もちでジャンパー・タイプ、まさにフリーの天才、といった評価でした。ちょい規定に難あり、っていうところもあり、(この辺伊藤みどりさんと似たタイプのスケーターだったかな、とおもいます)、ベテランで前年世界チャンプだったハミルトン、高い技術を満遍なく身につけていた感のあるファデーエフ、安定感のあるボイタノ、といったところとの対決が楽しみにされていました。複数の選手が3アクセルを跳ぶようになり、前年のワールドではファデーエフが初めてワールドのフリーにクワドを入れてきた(結果は失敗)、ということもあって、いよいよジャンプに新時代が来る、という印象もありました。
この動画の冒頭に、ファデーエフの練習でのクワドの成功映像が入っていますが、おそらくこれが、動画として残っている一番古いクワドの成功映像じゃないかと思います。
結果としては、オーサーはSP、LPともにトップとなったにもかかわらず、規定での出遅れ(7位)が響き、銀メダル。
ところで、キスクラでオーサーの隣にいる丸顔の男性にご注目。
どっかで見覚えが・・・・って方は多いはず。カナダ・マリポサスケートスクールのダグラス・リーコーチです。オーサーを育て、ストイコを支え、そして本田武史を完成させた、といっていい、カナダの名伯楽です。ロシアのミーシンやタラソワと並ぶ、といっていいでしょう。アルベールヴィル・リレハンメル・長野のストイコのキスクラ、ソルトレイクのタケシのキスクラに、このダグの姿を見ることができます。性格も体格もまったく違う、という3人のジャンパーをワールドメダリストに育て上げたのですから、すごいことです。
たしかジュニア〜シニア初期のジェフリー・バトルを教えていたこともあったはず。とすると、都合3人の世界チャンプを育ててもいる、ということですね。
エルヴィス・ストイコの大ファンであった私には、本当に懐かしい顔です。